2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

128 真・初デート 2

喫茶店を出る俺とキリカ。 ちなみに俺は男の時の『俺』であり、キリカは眼帯少女ではなく、クリームロングヘアーの美少女である。 「教団の使いの姿を確認した?」 クリームロングの美少女が俺に言う。 「ん?別に普通のおっさん、おばさんだったよ」 「あれ…

128 真・初デート 1

「今、重要な事に気づいてしまったんだけど」 と俺はキリカに話し始める。 キリカは頬杖をついてクリーム色の髪を弄りながら俺を見ている。 「俺は、その…えっと…初めて、女の子と…こういうところに来ている事になるのかな…その…男として」 こいつ何言ってん…

127 魂と英知のドロイドバスター 5

「キミカぁ…」 テーブル席には中二病(キリカ)と俺のふたりきり。 そんな状況で情けない声で俺の名前を呼ぶのはキリカだった。 「な、なんだよ…」 「今度またここに連れてってよぉ…」 まだ言ってるのかよもう…。 「わかったよわかーった。今度連れてってあ…

127 魂と英知のドロイドバスター 4

しばらくすると俺達が注文した『フルーツパフェ・こし餡ミックス』が届く。 これこれ、これだよ。美味しいんだよねぇ。こし餡のところにまで練乳が侵食してるぞぉ…ティヒヒヒ…。 「ンンン!!!ほぃしぃぃいい!(美味しい)」 ナノカが歓喜の叫び。 そうだ…

127 魂と英知のドロイドバスター 3

マコトとナツコ、俺、そして新たに『ドロイドバスター部』への入部が決定したキリカは下校した。 とても長い一日だったような気がする。 なんだか疲れた。 家に帰ったらフリスクとコーラを飲もう。 と、俺が一人で家に帰ろうと、いや、帰宅部の強化訓練を開…

127 魂と英知のドロイドバスター 2

「おっぱいが当たってる!おっぱいが!」 俺にチョークスリーパーをキめていたキサラはそのおっぱいを離してから言う。 「例えばあんたはUindowsパソコンは使う?」 「使うわけ無いじゃん?!」 「じゃあUindowsパソコンに興味がないわよね?」 「もちろん興…

127 魂と英知のドロイドバスター 1

美術部もダメか。 もとより俺がNoを出したんだけど。 「美術部面白かったのに」 とかキリカが言ってる。 「ダメダメ!キリカがこれ以上美術部にいたらきっとあたしは失笑される高校生活を送ることになるよ!!」 「え〜…」 美術室を出てからしばらく歩いて行…

126 中二病でも愛してる 10

美術部の体験入部である。 それにしても『想像したものを描け』というのは中々難しいな。 漫画を描く人はよくもまぁ想像だけで人の身体とか描けるよなぁ。本当にこういうのをパパッと描いてしまう人を尊敬するよ。 「キミカちゃん、何描いてるの?熊?」 「…

126 中二病でも愛してる 9

放課後。 文化系の部活は俺はよくわかんないのでナツコにお願いする。 俺とマコトは後ろを着いて行くだけだ。 最初に向かった先は化学部。ちなみに顧問は何故かキサラらしいのだが殆どと言っていいほど顧問らしき行動はとらないらしい。そりゃそうだよ、あの…

126 中二病でも愛してる 8

昼食時間。 バイキング形式(ビュッフェ)のアンダルシア学園食堂が珍しいのかキリカは眼帯をしてないほうの目を輝かせて沢山の食べ物を皿に持っていた。 それにしても大所帯になったもんだよ。 最初は俺とユウカとナノカだけだったんだけど(たまにメイが合…

126 中二病でも愛してる 7

硬いブラ、柔らかいブラ、そしておっぱい。 俺の目の前には下着だけでバレーをしている人達がいた。 それは俺達だった。 この能力の有効範囲は少なくともこの体育館内は全て含まれているようだ。俺達が下着だけでバレーしているのに係わらず誰も驚きもしない…

126 中二病でも愛してる 6

変なポーズを取るキリカ。 眼帯の奥の目はやっぱりカラーコンタクトだった。左右の目の色が違うのはキサラがドロイドバスターになった時に見たことがあるが、あれとは違って左目だけ黄色で猫のような目になっている。 「魔力…解ッ放ッ!!!」 …。 しーん。 …

126 中二病でも愛してる 5

キリカはどうやらアカーシャクロニクル・ライブラリの能力があるためなのか勉強についてはそつなくこなしていた。 俺を含めてまともに全ての科目をこなすドロイドバスターは見たことがなかったのだが…。 ちなみにメイリンは殆どの科目が赤点で毎回毎回居残り…

126 中二病でも愛してる 4

教室に戻った俺は椅子に腰を下ろした。 ユウカやナノカが俺のもとにやってくる。 「キミカ、柏木さんと仲良くしなさいよ?」 などと言ってくるのだ。 「なんでだよ…あの変人は扱いにくいよ?」 「へ、変人って…アンタねぇ、アンタがここに転校して来た時、女…

126 中二病でも愛してる 3

「教団に…命を狙われてるゥ?!」 突拍子もない回答に俺は吹き出しそうになるのを我慢しながら、いや、我慢はできずプッとふき出して笑いながら問う。 「別に信じなくても構わない。でもこれは事実。私は両親を…まぁ、両親はこの人間界における仮の身体を産…

126 中二病でも愛してる 2

「んでは、キリカちゃんはキミカちゃんの隣の席に座るにぃ。名前が似てるから近くにいたほうが先生も分別しやすいですにぃ」 俺達はお前のバッグの中のアイテムかよ…。 教室ではクラスメート達はさっきの変な幻覚を見せられたショックで恐怖に顔を歪ませて友…

126 中二病でも愛してる 1

「今日は皆さんに新しい友達を紹介しますにぃ」 担任のケイスケが教室に入ってからそう言った。 新学期でもないのに突然転校生か。 何かしらの事情があってそうなってしまったんだろうけども、教室に入ってきた転校生は背は小柄で俺と同じか少し低いぐらい、…

125 虚構新聞 8

社長の逮捕によって朝曰新聞及びテレビは営業免許を剥奪された。 最後の最後まで総理に対する批判は止めず、彼らが言うところの『サイレント・マジョリティ』が必ずや立ち上がっていつしか自分達の新聞・ニュースを中心に日本が蘇るという妄想を垂れ流してい…

125 虚構新聞 7

「止まりなさい!」 モトコが叫ぶ。 掃討部隊(アンドロイド部隊)は俺達のほうを見ている。 やっぱり自動制御じゃなくて中の人がいるんだな、2chネラーか何かだろう。俺はリアルタイムで2chの実況系掲示板で今回の朝曰への天誅を与える系スレを見ていたが、…

125 虚構新聞 6

「どういう事じゃこりゃァァッ!!」 俺はグラビティコントロールで店長を縛り上げる。 「ちが、違うんです!これは場所代が含まれてて…」 「場所代ってレベルじゃないでしょ?!」 さらにギリギリと締めあげるので、 「く、苦しい、締めたら話せない」 と言…

125 虚構新聞 5

朝曰新聞の社員食堂としても使われているというカレー屋。 想像していたよりも随分とカントリー風な風貌でいかにもお金持ちが来そうな感じがする。ただ東京はどの店もだいたいこんな感じで外観は立派だけどそこにお金を掛けすぎて売ってるものがショボイとい…

125 虚構新聞 4

デモの日当日。 俺は朝から東京行き飛行機に乗っていた。やはり祭りは男心を擽るのかもしれない。ただし、祭りと言っても平和に始まって平和に終わるものじゃない。しかし、だからこそ楽しいのかもしれない…このわくわく感は、クラスで嫌いな奴がお腹を壊し…

125 虚構新聞 3

「何を偉そうに!!こんな状況なのに幸せな『妄想』をしながら死を待てっていうのか?!上等だな!大馬鹿野郎だよ!ヘラヘラと笑って死ねばいいだろう!!それほどマヌケなものはない!」 って総理役の女優が言ってる…。 それ、サラリーマン風の男が言ってた…

125 虚構新聞 2

朝曰テレビのトンネル崩落事故再現ドラマはいぜんとしてトンネル崩落について触れず未だに好き屋のシーンが続いていた。 どんだけ好き屋のシーン重要やねん…。 初老の男性が言う。 「まったく総理は…中国や朝鮮を挑発するから彼らが日本に戦争を仕掛けるのだ…

125 虚構新聞 1

各新聞社は救出された人達それぞれにインタビューする中で、総理、それからドロイドバスターである俺の功績を称えた。 救出にあたったのは消防署と軍だったが、警察は一方でなぜ今回の事故が起きたのかについての捜査をしていた。新聞社各社はテロである可能…

124 陽の下へ 4

水は引いた。 最初にここに来た時のように道路にはまだ水が流れてはいるのだが、その流れは災害用の配管向けハッチまで流れているだけだ。後は災害用配管が詰まった時のことを考えればいいだけだ。 それにしてもかなりの時間が経過したなぁ。 昨日の夜ご飯は…

124 陽の下へ 3

直径が1メートルほどの穴の中には総理が入って天井のほうを向いてパネルを操作している。 パネルから漏れる光が総理の顔を照らしている。 その顔は泥水や泥に汚れていて何も事情を知らない人間が見たら汚らしい感情が沸き上がってくるだろう。 しかし俺はど…

124 陽の下へ 2

俺は水をマイクロブラックホールで吸い取っていた。 しかしこれ、引き寄せる力はあるけれども一度に吸い込める(重力域)範囲が小さくて俺が吸い取っている一箇所だけじゃぁ追いつけない。さっきに比べてどんどんトンネル内に水が流れ込んできているみたいだ…

124 陽の下へ 1

「持ち上がりそうにないか?」 総理が俺に問う。 トンネルを突き破って落下した巨大な岩のせいで完全に出口も塞がれてしまった。入り口は入り口でまだ試しては居ないが巨大な岩と土砂で塞がれたのであろう。トラックの荷台を押し潰している。 まずはバスの前…

123 庶民感覚 5

台風が近づいているのか外は朝から風が強かったがいよいよ雨が降り出していた。 「そろそろ家に帰られます?」 俺がそう問うと、 「そうだな。もうそんな時間だな。私の家は節電の為に夜間もなるべく電気を使わないようにしているので、早く帰らねばならない…