2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

100 スーパーアルティミットハイパーエターナルウルトラファンタスティックミラクル非常勤講師 3

しばらくの平穏が訪れる。 が、その平穏もあっという間に破られた。 次の授業が化学の授業だったのだ。 何故化学の授業が平穏をぶち破るのかと言えば、あの非常勤講師であるキサラはドロイド工学だけじゃなくて化学も受け持っていた。というのを化学の授業で…

100 スーパーアルティミットハイパーエターナルウルトラファンタスティックミラクル非常勤講師 2

『いったいどうなってるの?!』 と電脳通信が入った。相手はマコトだ。 『あたしも全然分かんないや…聞いてないし』 『この人ってこの前ボク達の家にきた人だよね〜…ひょっとして学校の先生だったのかな?』 『いやぁ…。違うと思うよォ…』 後は何か知ってそ…

100 スーパーアルティミットハイパーエターナルウルトラファンタスティックミラクル非常勤講師 1

春の全校朝礼の時間は恐ろしいほどの眠気を誘う。 登校時はまだ肌寒いせいでまだ冬服から春服に着替えるわけにもいかず、そのまま全校朝礼へと突入すれば気温は午後に向けて次第に暖かくなるわけで必然的に身体はポカポカとしてくる。ひょっとしたらで就寝す…

99 クズと底辺と社会不適合者 6

それから数日が経過した。 何故か秋村バイオテックスの一件はテレビでは放送されず警察も全く動かなかった。池袋の街中で対立する2大カラーギャングが大暴れした事についても、2大カラーギャングの一方がサイボーグ化していた事についても、一方の誰かが殺さ…

99 クズと底辺と社会不適合者 5

「いやぁ、じつに残念だよ!」 そう言って秋村バイオテックス代表取締役社長である秋村晴彦はパンッパンッと手を叩いた。 すると、部屋の両サイドの扉が開いて右、左それぞれから1体づつ、ドロイドが出てきた。2足歩行タイプでゴリラのような図体、両腕に15…

99 クズと底辺と社会不適合者 4

俺は秋村バイオテックスのビルの前に居る。 池袋の街を見下ろすかのように建てられているビル。 秋村バイオテックスのフロアはこのビルの上。むしろ、見下ろす為にその位置に事務所を構えているようにすら思える。 そこから見えるものはなんだろうか? 俺は……

99 クズと底辺と社会不適合者 3

待っていた俺の元にジロウがやってきた。 そして耳打ちする。 「やはり秋村バイオテックスの製品ですね、実用化されるまえのものです。これが表ざたになれば…」 「表ざたにはならない。警察も裏で糸引いてるからね」 「しかし…」 「シメがいるんだよ。飲み会…

99 クズと底辺と社会不適合者 2

静かだった。 男たちの戦いの終わりはとても静かに訪れた。 さっきから雨が降っていたというのに今になって気付かされた、それぐらいにとたんに静かになったのだ。 その小雨の中で、あの190はあろうかという巨漢のデブのあまりにも弱弱しい声が聞こえたのだ…

99 クズと底辺と社会不適合者 1

繁華街から離れたマンションやら住宅街がひしめき合う一画。そこにブルーマンティスのメンバーのバイクやら車やらが止まっていた。 「ここらあたりに飛んできたはずだ!探せ!」 叫ぶのは本田。 あの時、俺が蹴り飛ばした金田の身体を捜しているのだ。 そし…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 9

小一時間ほどで池袋繁華街へたどり着いた俺達はバイクの群れと合流した。いや、合流したと思っていたのは俺だけでそれは赤い布を身体のどこかに付けた「レッドツェッペリン」のバイク部隊だったのだ。 その一人がウィンウィンとハエのような小さな音を立てて…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 8

首都高を爆走するバイクの群れ。 元はユマハ製のガソリンエンジンバイクだが、それらは全て違法に改造され出力をあげるためにプラズマリアクターエンジンを搭載している。元々はスピード狂がレースの為に違法に改造していたのだが暴走族やチーマーそしてカラ…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 7

「新生ブルーマンティスでは新しいカラーを纏う!」 俺はそう言った。 「新しいカラー?」 ブルーマンティスのメンバーの1人が俺に尋ねる。 「そう、新しいカラー。キミ達若者はこれから日本国民の1人になる。これは法的に決められた事。君達は日本に住まわ…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 6

おそらく、意識を失っていたであろう本田(デブ)が最初に目を開いてから見たのは、今まで自分がボスとして君臨していたブルーマンティスの40センチだか少し高い位置にある舞台の上にちょこんと座っている140センチだかの小柄な女の子(俺)の姿だろう。 「…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 5

カラーギャング1名を自販機へと吹き飛ばした後は、連中の目から見たら「ほぼ同時に」その隣りの奴と、隣の奴、そして隣の奴、つまり俺の周囲に居た一番俺をからかっていた糞野郎を中心にボディブローやフックや肘鉄やアッパーなどで次から次へと地に沈めた。…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 4

俺とジロウはカラーギャングの特徴である原色系の装飾品を身体のどこかにつけている奴が沢山屯(たむろ)っている場所を目指して人ごみをかき分けていった。さっきのカフェにはサラリーマンが多く居たけど、そこから離れていけば俺が探している連中と出くわ…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 3

カラーギャングはギャングだから抗争してるのもわからなくもない。しかし、ヤクザにしてもギャングにしても争うには何かしらの発端だとか理由があるはずだ。 死人はパワードスーツの犠牲者だったとして、死人が出るまで相手を憎み殺しあうような理由があるの…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 2

「僕は井ノ内、以後お見知りおきを」 そう言って不良を撒いた男こと「井ノ内」は俺達にお辞儀をした。それから俺が何かお礼を言う前に話し始める。 「いやぁ!危なかったですねぇ!今のはカラーギャングって言ってですね、この池袋じゃとーっても怖い人達な…

98 第3次池袋カラーギャング抗争 1

東京にあまり詳しくない俺から言わせると池袋という街はあまりイメージはよくない。俺が東京に来てからまず頭に思い浮かぶキーワードと言えば六本木だとか秋葉原だとか吉原だとか、とにかく、そこは何か怪しいものがあったとしても結果的には楽しい事へと繋…

97 便利屋・栗原 4

さすがにヤクザは金を持っている。 組長の指示により、組長の側近「ジロウ」と行動を共にする事になった俺だったが、その日のうちに博多から羽田へと飛行機で飛んだのだ。ファーストクラスっていう奴じゃないかコレ。 よほど急ぎの用事なのかな? しかし、そ…

97 便利屋・栗原 3

ヤクザの事務所はオープンテラスのようになっていた。 つまり、俺の蹴りによる衝撃波でヤクザ数名が壁ごと外へと弾き飛ばされて道路に駐車してある車の上に運良くも落下したからだ。 心地良い春の風がタバコ臭い事務所の中へと吹き込んできて朗らかな春の陽…

97 便利屋・栗原 2

『スカーレットとは言わなかったが、どうやらそれらしき繋がりの証拠が見受けられるのでな、貴様が探していたから一報を入れようと思って今日は話かけてみたのだ。決して暇だったわけじゃない』 暇だったのか。 『それでスカーレットとの繋がりって?』 『私…

97 便利屋・栗原 1

栗原ちなつという人は以前『彼女』が初音ミンクのアンドロイドの電脳へと侵入したあたりからの付き合いであって、少し前は裁判所で弁護士のフリを演じて協力もしてくれるぐらいの仲ではあるけども、じつは俺はちょくちょくその栗原ちなつこと、チナツさんと…

96 アンダルシア・コンフィデンシャル 11

3方向から挟まれ、最後の1方向を俺がシメとして登場する。 「ふぁ…ふぁ…」 始まったぞ!! 「ファッビョーン!!!」 と言うも早くソンヒは袖からハンドガンをすらっと取り出すと俺に向けて撃ちまくる。それをブレードで弾き飛ばす俺。 そして2分後。 「や、…

96 アンダルシア・コンフィデンシャル 10

「一体何の用ニダ!!」 俺が近づくと怯えながらニダ…じゃなかったソンヒが叫ぶ。 そこにユウカが間に入ってきて、 「持ち物検査をします!」 と言い出す。 「は、はぁ?!この女、何言ってるニカ?」 突然の突拍子もない発言に呆れているソンヒ。 「うちの…

96 アンダルシア・コンフィデンシャル 9

俺達はとりあえずは元の席に戻ったのだ。 不思議そうにユウカが訪ねてくる。 「どうして尋問しないの?」 「泳がせてみるんだよ」 「ふむふむ…本格的ね」 俺やコーネリアは電脳通信でやり取りができるので裏で「泳がせてみる」という作戦をあの間に決定した…

96 アンダルシア・コンフィデンシャル 8

既に最初からハイペースだったコーネリアとメイリンは次から次へと酒を注文しヘベレケのベロンベロンになっていた。しかも二人はその状態でじゃんけんをして負けたほうが酒を飲むという勝負をし始めたのだ。 ユウカは1杯目が終わったあたりから店員に「飲み…

96 アンダルシア・コンフィデンシャル 7

「ここが噂のバーね」 ユウカは繁華街の一角にあるバーの前で仁王立ちになって客が入るのを邪魔している。そう、俺達(コーネリア、メイリン、マコト)もそのツレとしてユウカの腰巾着のようにバーの入口に屯してる。 「ジーニアスバー」と汚らしい時でペイ…

96 アンダルシア・コンフィデンシャル 6

学校に麻薬を持ってきたクラスメートの女子…仮に少女Aとすると、その後、ケイスケはマジで警察を呼んでいたみたいで警官2名と刑事(ミサカさん)がやってきたのだ。 ここまで起きて初めて事の重大さに気づくユウカ。 犯罪を犯したんだから警察が来るのは当た…

96 アンダルシア・コンフィデンシャル 5

要注意人物であるコーネリア、メイリン、マコトの3名の外国人と俺(何故俺が要注意人物一覧に入っているかは実に疑問だが)の捜査が終わったので後は残りの女子の持ち物検査である。 特に目ぼしい発見はなかった。 目ぼしい発見というのは、例えばエロ本が出…

96 アンダルシア・コンフィデンシャル 4

「さてさて、一応最後の外国人ね」 と手を擦りながらユウカはマコトのバッグが教壇の上に置かれるのを待った。マコトは外国人メンツの中では一番マトモそうだけどな。 ゴトゴトゴト、とマコトのバッグの中から色々と…。 …。 アニメグッズが出てきた。 「」 …