2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

39 勧誘せよ24時 5

水口キャプテンが俺の前から立ち去ってからしばらく経過。 さっきまで哀れみのような視線を送っていた女子生徒達はどこかへと去っていった。なんだかんだいって水口を見てたっぽい。 そして水口キャプテンが逃げ出すという事態に陥って勧誘活動が円滑に進ま…

39 勧誘せよ24時 4

校門の前にスク水で勧誘を初めてから小一時間が経過した。 春は風が強いので冷たい風が桜の花びらを空へとまき散らして、そして俺から体温を奪っていった。 「う〜、さむい」 俺はブラウスのボタンを締めたくてしょうがなかったがその手を止める。何故なら、…

39 勧誘せよ24時 3

「え、ちょっ、何やってんの水泳部…」「うおお!」「え?どうしたの?罰ゲーム?」「まさか勧誘じゃないよね?」「藤崎じゃねぇ?何やってんだろ」「うっひょー!」 そういった様々な声が俺の前を通り過ぎていった。 流石に俺だけ水着というのは可哀想だし違…

39 勧誘せよ24時 2

っておいおい!! 本当に俺が釣りエサになるのかよ!! 俺は女子達に連れられそうになりながら最後の抵抗をしていた。 「ちょっ、ちょっ、待ってよ!今4月だよ?こんな格好で校門の前に立って勧誘活動するの?マジで?」 「だってキミカちゃんが一番スタイル…

39 勧誘せよ24時 1

満開の桜並木の下、真新しい制服で登校する生徒達。 どこの学校も今のこの時期はそんな年に1度ある貴重な風景を楽しめる。そう、今は4月。入学シーズン。もともと学校にいた上級生達はその来訪者に少し違和感と期待を覚えながら、新入生は新入生でこれからの…

38 ◯◯の妻 5

「あぁ、どうぞどうぞ」 と、俺は自分の部屋(ケイスケとナツコの部屋の中間)の扉を開け、ようとした。 「うわああああああああああ!!!」「きゃあああああああああああああ!!!!」 ケイスケとナツコが二人して叫び声を上げる。そして俺の動きを制止す…

38 ◯◯の妻 4

結局、式典とかは中止になった。 俺達はケイスケが運転するリムジンで家に帰る。その背後に同じくお父様の部下が運転するリムジンが、何故か後をついてくる。 「ど、どうしてお父様がついてくるのかしら?」 と不安気に後ろの車を気にしているナツコ。 「し…

38 ◯◯の妻 3

俺は武器リストからプラズマライフルを取り出す。 それから望遠モードでドロイドの運搬用車両の運転席を見る。テロリストらしき連中が運転しているのが見える。そいつが何かのパネルをポチポチと指で押すとドロイドが排出されている。 ライフルの照準を運転…

38 ◯◯の妻 2

よく見ると、俺達が乗る車の周囲にはさっきの黒服達が乗っていた車が並走しているわけだけど、そこからマシンガンで攻撃されてるみたいだ。このお父様、部下に裏切られてるっぽい。 「ひーっ!まだ死にたくないぉぉ!」 車内にまだ俺達が生き残っている事を…

38 ◯◯の妻 1

まるでヤクザの組長が刑務所へとお勤めにいくのを部下達が送りに行くかのような物々しい雰囲気で黒服・サングラスの男達はケイスケの父親の周囲を囲み、式典へと向かうご立派な車へと乗り込む。 そのご立派な車には俺とケイスケ、そしてケイスケの父親が乗り…

37 ◯◯がやってくる! 7

家族が久しぶりに楽しく会話をしているところ、周囲にハエが飛んでいるのに気づく俺。 さすがにウザくなってきた。 ここは一つ「和における妻」という奴をこのおっさんに知らしめておくべきだろうかな。和における妻とは、決して口では語らない、身体で語る…

37 ◯◯がやってくる! 6

黒服にサングラスの男達が家に入ってくるのがリビングから見える。 ケイスケとナツコは何か言っているのか、でも声が小さくてわからない。 暫くすると廊下の方に黒服にサングラスの男達の陰が見える。それに続いてケイスケとナツコの『お父様』らしき人影が…

37 ◯◯がやってくる! 5

昔の人はこれを一人で着ていたんだよな、凄いな。などと俺は思いながら、ナツコに手伝ってもらって和服姿へと着替えることとなった。 「さすがはお兄様、キミカさんのボディはこの世で実現不可能なほどの完璧さがありますわね。これほどスタイルがパーフェク…

37 ◯◯がやってくる! 4

「いーやーでーすー!」 俺はプイッとケイスケから顔をそらして言う。 「お願いしますぉ!お父様がいる間だけでいいから、フィアンセという設定でいてくださいですおおおおおおお!!!」 ケイスケはまたいつもの土下座をして、俺の足をぺろぺろと舐め始めた…

37 ◯◯がやってくる! 3

ケイスケの「大変な事を思い出して」の後、何故かケイスケは落ちついて…いや、本当はパニックになりそうな状態ではあるのだろうけど、落ち着かないと大変な事になるレベルなのだろうか、落ち着いたフリをして、ナツコと俺を1階のリビングのテーブルの前に座…

37 ◯◯がやってくる! 2

つまり、家に「お父様」がやってくるらしい。 さっきまでぜぇぜぇと息を切らしていたケイスケはそれまでの運動音痴はどこへいったのか、まるで重戦車のごとく妹のナツコの後を追うように2階へと駆け上がっていく。俺は階段がデブのケイスケの体重で軋んで壊…

37 ◯◯がやってくる! 1

ユウカ達との旅行を終えた俺はまた再び、家でののんびりとした自堕落な春休みを過ごすことになった。 そんなある日、ケイスケが大声を張り上げながら家に走ってきた。 タクシーを使って帰ってきたみたいだ。 俺も昔家族がと一緒に暮らしていた頃、おじいちゃ…

36 お泊り会 in Tokyo 9

まだユウカは思い出話モードで話続けてる。 「小さい頃、いじめられた事があって…理由は思い出せないけど、私も昔っから結構男の子相手でもつっかかっていく感じでさ。それが気に入らなかったのか、私に暴力振るってきた人達がいたのね」 「うん」 「その時…

36 お泊り会 in Tokyo 8

「えーっと、じゃぁねぇ…」 と俺が次の官能小説を思い出していると、 「キミカとの思い出って、あんまり無いのね」 と、ユウカは何かを悟ったように言った。 「まぁ、そうかな」 「私は子供の頃かなぁ。幼稚園だか小学低学年の頃だったかな。キミカとは幼な…

36 お泊り会 in Tokyo 7

夜景がとても綺麗だ。 ベランダをさらにぐーんと広くしたようなフロアには夜の冷たい風が注ぎこんできている。それからジャグジーをおしゃれに彩っている照明。湯船に浮かんでいるバラだか何かの香りのする花びらも、ライトアップされて幻想的な水(お湯)の…

36 お泊り会 in Tokyo 6

熱くなったのかユウカは身体を起こして肩を湯から出す。 そして見えるのは俺の美乳すらも越す巨乳。巨乳好きにはたまらないけど、美乳好きからすると下品な部類に入るのであろうデカ乳。俺は鼻息を荒くしてその幼なじみの成長しきった身体をジロジロと舐め回…

36 お泊り会 in Tokyo 5

おそらく深夜。 俺はむくりとベッドから起きる。 なんか暑っ苦しいと思ったら俺の側ではメイが寝ていたようだ。高音に発熱する小動物にしがみつかれたような夢を見た。こいつの仕業か…。 あれから散々お酒を飲んだ後、みんなして部屋に戻ってからは泥のよう…

36 お泊り会 in Tokyo 4

そして、俺はブラウスを脱いだ。 えっと、ところでなんでブラウスを脱いだんだろう? ウイスキーを3杯目ぐらい過ぎてから記憶がない。 気がつくと何故かナノカとジャンケンをしていて負けたほうが「あっち向いてホイ」などをやってひっかかると脱ぐっていう…

36 お泊り会 in Tokyo 3

最初に前菜と先ほど注文したお酒が届く。 大きなお皿の上にちょこんと盛られている何かよくわからないソレ(オレンジ色の液体がカラーを加えている)を前にして固まる俺とユウカ、ナノカ。 「…えっと、これは何かしらぁ?」 とユウカ。 「ぜ、前菜ですわ」 …

36 お泊り会 in Tokyo 2

今回もホテルのチョイスはメイであり、そしてプロデュースもメイなのであった。つまり、これから夕食を食べるわけだけど、それがメイ好みの夕食になる事は間違いないのであった。 ホテルの屋上にあるレストランに向かう俺達。 ボーイに食事券やら飲酒免許を…

36 お泊り会 in Tokyo 1

ホテルに戻ってからはようやく落ち着けるようになった。一日中人混みの中に居たからなー。 ユウカ達も戻ってきた。 「おねえさま!さっきホコテンで凄い人に会ってしまいましたわ!」 「ふーん(多分キミカコスプレの人だろうな)」 「キミカのコスプレした…

35 シークレット・ミッション 8

コンビニに到着。 俺はさっそく手続きをした。 恥ずかしい抱き枕もアキバのコンビニではなんとなく恥ずかしくはない。けれどもさっきのカメラ小僧達ではない一般人ですらも俺のほうから目を逸らさなかった。ここではコスプレイヤーがコンビニに言っただけで…

35 シークレット・ミッション 7

俺が店を出た瞬間だった。 「おぉぉ!」 という歓声が上がって、俺の周囲の人集りが円になって俺を囲み始めたのだ。その中にはユウカ達もいる。 カメラのシャッター音が響きまくる。そして「視線お願いしまーす!」「ポーズお願いしまーす!」という声。「武…

35 シークレット・ミッション 6

完全にオワタ。 ミッションフェイル。 この抱き枕を持ってユウカ達と歩くほどの精神力はない。これから俺は抱き枕のキミカちゃん、抱きミカちゃんとか呼ばれて日陰者として過ごさなければならなくなるのなら、いっそケイスケを始末して無かった事にしたい。 …

35 シークレット・ミッション 5

アニメショップ1階…。 あの2階の異空間から解き放たれると1階の本屋さんみたいな雰囲気の場所がまともに見えてくる。空気も済んでいるような気がする。あと、BGMもまぁ普通に頭が痛くならない。この普通の空間で異様なのは自分の身長ほどもあるような抱き枕…