2015-01-01から1年間の記事一覧

15 ニイタカヤマノボレ(リメイク) 2

奴の人工筋肉の腕は俺の(美少女である)か細い首をひっつかんでそのまま壁へと叩きつけた。随分と派手な壁ドンである。一瞬だけ衝撃を検知した俺の物理バリアが自動的に作動し、壁ドンされた美少女の背後にある壁に衝撃と電磁パルスを放ったではないか。 だ…

15 ニイタカヤマノボレ(リメイク) 1

米兵4人分の肉塊の前に俺とタチコマは居た。 たままた逃げていた米兵と出会ったわけじゃなかったわけだ。 彼らはこの場所を『死守せよ』とでも言われていたのかもしれない。それか出口がここだと信じて逃げようとしていたのかもしれない…そう彼らに信じこま…

14 トラ・トラ・トラ(リメイク) 6

周囲には鉄粉が撒い、鉄が焼ける臭いと焦げる臭いが漂う。 鼻奥に鉄粉が吸い込まれれむせ返りながらも、俺は「何も考えず」前へ前へと進んだ。何かを考えようと思わなかった。ただその時はヘトヘトに疲れて鉄粉が舞うその場を離れたかっただけだ。 入り口の…

14 トラ・トラ・トラ(リメイク) 5

メンテナンス用通路はカーゴが斜め45度に地下へと降りるのに添うように側に続いており、その先は真っ暗闇になっていた。しかし、正確には俺達がいる場所は真っ暗ではなく省電力設定になっている電灯の明かりが照らしていた。明かりが照らしきれてないのだ。 …

14 トラ・トラ・トラ(リメイク) 4

砂浜から少し歩いたところにある岩場、俺が日本でよく見る岩場とはことなり、植物や水生生物のソレが一切張り付いていないような独特の丸みを帯びた岩が張り付くように伸びている場所、それがタチコマが指定した合流ポイントだった。 途中で日本人の男性だけ…

14 トラ・トラ・トラ(リメイク) 3

どれだけの時間が経過しただろう。 この潜水艦…いや、人間魚雷型潜水艦は、地球儀で言うところの海の色が激しく濃いところを移動していた。ただ、それは海面から10数メートルのところではないことは確かだ。 大戦時から日本の潜水艦は世界中で『忍者』と揶揄…

14 トラ・トラ・トラ(リメイク) 2

さっきまでエヴァンゲリオンだのオヴァンゲリオンだの言ってたからさぞ凄いものがカーゴにあるのだろうと思って期待していたのだけれど、案内されたのは軍が毎年GWやSWに行っている基地お披露目の時に公開されている戦車や装甲車などが陳列されている場所だ…

14 トラ・トラ・トラ(リメイク) 1

「何故ここにいる?」 俺は思わず拍子抜けした。 高校入試で試験会場を間違えて試験官らしき人に「こっちは来ちゃダメだよ」って言われた時と同じような状況である。あの時は俺はテンパってて試験に遅れることもあって普通はうろつかないような場所をうろつ…

13 囚われの妹(リメイク) 5

司令室には俺と司令官のマダオ、副司令のミサトさんが残されていた。ケイスケのズボンも残されていたから、ケイスケはパンツ一丁で帰ったことになるんだろう…。 だがそれはどうでもいい。 それすらもどうでもいいぐらいに酷い状況だった。 「司令、どうする…

13 囚われの妹(リメイク) 4

妹が米軍に連れ去られた、という情報は普通に考えれば血の繋がった家族に一大事が起きたのだから驚くべきところだし、顔色のひとつも変えるものだ。普通に考えれば。 しかしケイスケは顔色ひとつ変えずに、 「あったり前田のクラッキング講座ですォォ!!」 …

13 囚われの妹(リメイク) 4

俺は髪をタオルで乾かしていた。 先程までシャワーを浴びていたから仕方がない。 今、俺の前にはケイスケの家に置いてあるような大型のホログラム・ビジョンがある。表示されているものは島の形をした何かと、建物の形をした何か。関係者ならわかるはずだ。 …

13 囚われの妹(リメイク) 3

俺とケイスケは家の近くにいた。 じゃあさっさと家に帰れよ、という話ではあるけれども、帰れない事情…つまり先程の続きになり、尾行が理由で帰れない。 ケイスケ曰く、家の周囲は一見すると普段となんの変哲もないけど、軍や警察が張り込んでていつでも帰っ…

13 囚われの妹(リメイク) 2

いつもの場所こと『青空公園』の近くのビルの上に着地する俺。 泥棒団が派手に暴れた場合は都市全体が戒厳令下に置かれて、悠々と青空公園に着地できたのだけれど、今回のような警察のお手伝いをしているレベルだと人目につかないようにビルの屋上からわざわ…

13 囚われの妹(リメイク) 1

それはいつもの戦闘の最中に起きた。 そのまえに「いつもの戦闘」というのを説明しておかなければならない。いつもの戦闘というのは、ケイスケが警察のネットワークをハッキングして事件が起きた場所に警察が駆けつけるよりも先に到着して悪い事をした奴らを…