2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧
「ミス・アンダルシアに求められる事は様々ですが、学生の本分は知識の習得であります。そこでこのコーナーでは優れた知識を持っているかの試験を致します。ただし、数学や経済など難しい質問では一般のお客様もいらっしゃるので面白みに欠けます。よってテ…
「えと、鼻血を出してしまい申し訳ございませんでした…ちょっと刺激が強すぎますね。流石は学園の女王候補のキミカさんです…。男子の皆さん、安心してください。キミカさんはレズです」 いやいや、そこ安心するところ違うから。 舞台脇へと運ばれていた司会…
司会は続ける。 「それでは続きまして、今年のミス・アンダルシア候補生達を皆さんにもっとよく知ってもらう為に質問コーナーを設ける事にいたしました!みなさんから寄せられた質問は事前に候補生達には伝えられていません。だから回答は全て、本当の気持ち…
ミス・アンダルシア…。 それはお嬢様としての品格を保証する称号の一つらしい。 武・学・優・美、全てを兼ね揃えた生徒をお嬢様学校としての『模範』として創り上げる事で、他の生徒のお嬢様に対する向上心のサポートをする、というのが目的らしい。実に女子…
俺とメイリンは中等部の視線を避けるために校舎の中へと入っていく。 もちろんそこでもクラスや部の演し物があった。 一年を通して文化系の部が重ねた功績を展示する会場であったり、お化け屋敷みたいなものであったり、俺達と同じようになんとか喫茶と言っ…
メイリンと俺は美少女である。 美少女というのはケイスケの定義するところ、大人と子供の中間にあり、身体が大人になりつつもあるなかで精神的に子供である事を強調するかのごとく、どこかアンバランスな身体になっている。つまり中学生という年齢はケイスケ…
中・高・大一貫教育の聖アンダルシア学園の文化祭はここいらで一番規模が大きく、その質もさることながら期間も4日の日程で行われる。それは街を巻き込んだ大きなイベントになっているほど。 初日には開始の合図となる大きな花火が上がると共に、校門前に集…
文化祭で実施するメイド喫茶は、もう一つ案として上がっていた演劇に比べれば天と地の差ほどの作業数の少なさだった。 俺はメイド服を知り合いか、もしくは業者さんに頼んで取り寄せて、後は何を作るのかを決めて材料を業者さんに注文して…。って俺ばっかり…
幾つかの台風が通り過ぎて、その勢いで暑苦しい空気を一緒に持って行ってしまったようで、昼間でも涼し気な風が吹いて過ごしやすい秋の日々を堪能していた。 そんなある日はどうやら文化祭が近づきつつあるようで、学校では様々なクラスで文化祭の準備が行わ…
帰りのバスも暑かった。 運転手が行きのバスのと同じ人で、俺達をチラリと見るなり「あら?あの身体の大きなお兄さんは?」と聞いてきたので、「デブ達に連れていかれました」と答えておいた。 バスは玉の子橋という街と住宅地の境に流れてる玉の子側に掛か…
街はどこも停電だった。 一体どれぐらいの期間停電が続いてるんだろう。 「もう、歩けないぉ…」 ケイスケはそう言うとそのまま地面に前のめりに倒れた。お腹がクッションになってやんわりと倒れるケイスケ。そのままズルズルと日陰のほうへと移動して、「あ…
俺達は家を出た。 ハーフパンツの下はビキニ水着にした。上は半袖のシャツを羽織るだけ。まさに海に行こうとしてるかの様な格好だけど、これで暑さ対策は万全。 一方でナツコはキャミソールを着ていた。あのナツコがこんな露出が高い格好をするのもまた意外…
俺が起きてから既に10分が過ぎた。 今だに電源が復旧する見通しは無いらしい。 何が起きてるのか、情報を得ようと思っても電源が入らないから無理なんだよ。出来る事と言えば家の窓を全部開けるぐらい。しかし風ひとつ入りやしない。 そうこうしてると、2階…
夏もそろそろ終わる。 残暑って奴だよ。 残暑っていう言葉は「夏はもう終わったんだからそろそろ涼しくなれよ、なぁ、おい、え、ちょっ、おま、そんなに本気だすなよ、暑いじゃねーか、おい、やめろ!」っていうセリフを地球環境に向かって言いたくなってし…
ウォーターフロントを襲撃するという作戦については、あの後すぐにコーネリアと電脳通信をとった時に成功したことを知った。 翌日の新聞にはでかでかと日本の某企業が中国へと軍事部品を輸出していたなどという見出しで賑わせていた。 そしてマスコミ都合な…
テロリストは痛みと衝撃でそのまま地面へ転げる。 俺はその上から足で奴が立てないように抑えつけ、ライフルで狙いをつける。この至近距離ならバカでも当てられるっていうのをテロリストも理解してるだろう。 「目的は?」 俺が冷めた声で聞く。 「俺は…正義…
ショッピングモールのビルへと侵入。 正面は天井までは10メートルはあるかっていうぐらいの広いフロアだ。 普段はそこはショッピングを楽しむ男女や家族の憩いの場だが、テロリストに占拠された今は異常なほど静かになってて、違和感がある楽しげなBGMが流れ…
「キミカ…頑張ッテクダサイ…生キテ会イマショウ…」 なんか戦争に向かう親友を送る時のような表情で俺を見てるコーネリア。そして彼女は強く俺の手を握って、抱きしめ、背中をぽんぽんと叩いた。なんだか映画の1シーンを彷彿とさせるな。 コーネリアは米軍の…
南軍の表ビル(地下施設じゃないほう)の会議室には、マダオとミサトさんとコーネリアと俺と米軍の人1名が集まっていた。 ミサカさんは怪我の為に入院…という事になってる。事になってるっていうのは本人が精神的な事を理由に病院にこもったという事だよ。や…
別荘の裏口から入る。 まだ銃声が聞こえる。 絶え間なく攻撃を繰り返してるんだろう。 さっきジェフリーとセバスチャンが居た部屋に入ると、コーネリアがジェフリーのものと思われる携帯を持って椅子の影に隠れている。 英語で何を言ってるのかわからない。…
やばい。 銃弾の雨は俺の頭上30センチぐらい上を隙間なく通りすぎていく。少しでも頭を上げるとピンク色の脳みそが周囲に撒き散らされてしまう。 横目で別荘のほうを見る。 壁が穴だらけだ。 もうギャグにしかなってない。 「What's the f...」 コーネリアも…
しばらくして、ジェフリーとセバスチャンが休憩を終えて戻ってきた時に部屋に広がっていた光景は想像を絶するものだったに違いない。 一人だけギャグキャラだと嘆いていたコーネリアを見て樹雨は大笑いしたのだ。 これで彼女はプッツンした。 すぐさま樹雨の…
既に時間的には夜になりつつある。 時計の針は23時を差す。 森の中は昼間の喧騒とは打って変わって静かになり、鈴虫の鳴き声が僅かに聞こえるだけだった。 アサルトシップは墜落したけどパイロットもミサカさんにもそれほど大きな怪我は無かった。一応検査の…
途中の道路脇のスペースに着陸。 俺達はアサルトシップから降りる。 周囲はまだ夏は終わってないとでも言いたげにセミ達が大合唱する森だった。競いあって大声を張り上げるうちに都会とは比べ物にならないぐらいに騒音が空気を震わせている。そして夏はまだ…
まず最初に2枚の写真がテーブルの上に並べられた。 一枚は女性。年齢は40歳かそこら。化粧はしてない。化粧をしてなくて外を歩いてて、そういうタイプの女性は自分を見せるという欲求よりも何か大きな目的を持っていると思ってもいいかもしれない。俺がその…
在日米軍が協力してくれる、っていう話を聞いたんだけど、待ち合わせ場所に来てもそれらしき人達が現れないな。 などと思っていたらミサカさんが現れた。 相変わらずくたびれたスーツ姿にクシャクシャの髪。まさに働く女という感じですね。そのただでさえく…
何故か俺とケイスケはその日のお昼には南軍の司令室に呼び出された。 「あーもう、なんなんだよーめんどうくさいなぁ」 と俺の第一声。 目の前には真剣な顔をしてるマダオの姿が。 マダオはため息をついたあと、 「しょうしょう厄介な事になった」 と一言。 …
その日も朝は11時頃という既に朝ではなくお昼だと呼んでもいいような時間に起床し、とりあえず朝食を摂る為にキッチンへと向った。 珍しくケイスケもナツコも起きてて一緒に朝ごはん(昼ごはん)を食べているという光景に出くわした。そして二人とも齧り付く…
華やかな花火をひと通りプレイした後には、袋の片隅に忘れ去られた様に残っている線香花火の小さな袋を見つけてしまう。というわけで、最後が線香花火になってしまう。 「これも花火なの?」 とユウカ妹が言う。 「そうよ、こうやってやるのよ」 妹の前で線…
祭りが終わりつつある。 なぜそうなのかと言えば、このお祭りの最後には地元民限定のくじ引き大会が行われるらしい。それがスタートしたからだ。 くじ引きは地元の家々に事前に配られてて、当選者を祭りで発表するという実にローカルなもので、俺とナツコは…