2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

26 蓮宝議員 2

ニュースが淡々と流している映像は国会中継だった。 カメラは一人の女性議員をとらえている。 ここで俺は真っ先にアレ?って思った。 「なんでここにスカーレットがいるの?!」 俺の突然の叫びにケイスケも料理の手を止めた。 「スカーレット?」とナツコ。…

26 蓮宝議員 1

学校を終えて家に帰宅して、いつものようにテレビをつけてニュースなどを見る。暫くするとケイスケが帰宅。スーパーで色々と買ってきてて、夕食を今から作るらしい。 こういう普通の生活を送っていると俺が家族と一緒に暮らしてた頃の事が頭をよぎる。 あの…

25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 9

コンサートは途中で『予定通り』中断された。 俺は廊下を歩きながらエクステによって作られたツインテールを外して、初音ミンクのコスチュームを脱ぎながら待合室へと向かった。 待合室の扉を開くと、部屋にはミサカさん、とケイスケ、それからクリンプトン…

25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 8

警察の連中は既に何人かを制圧している。俺も手応えはあった、何人か撃ったはず。急所は外れているはずだ。けれどもまだ銃を撃ってきやがる。いったい初音ミンクのファンには何人のテロリストが紛れ込んでるんだよ? 「あ、バリアが…」 バリアが回復しそうだ…

25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 7

「うわああああああ!!!」 これは俺の叫びである。 バリアが切れて死の危険があるなか、俺は真っ先にグラビティコントロールで地面をえぐってコンクリやら鉄骨やらを持ち上げて壁を作ると、その中に隠れた。銃弾が俺の作ったコンクリ防御壁にぶち当たって…

25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 6

作戦はこうだ。 まず俺が舞台の上に初音ミンクの姿で出る。そしたら警察のほうで会場で変な動きがないか監視して、ちょっとでも怪しい奴はたいーほ!っていう、害虫を炙り出すような手法だ。 やっぱり人前に出るのは緊張する。 俺はただ舞台の上に上がって口…

25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 5

女優さんやらがお化粧をする部屋だ。 本来なら女性しか入ってきちゃいけないと思うんだけど、初音ミンクの衣装を俺に手渡したケイスケはそのまま部屋を出て行く事もなく、じっと俺が次に何をするのかを見守っている。次に俺がする事といえば着替える事か、ケ…

25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 4

「そんなに問題があるのなら止めたらいいんじゃないの?」 と俺はふとそんな疑問をクリンプトン社の人に投げかける。 「今回のはアンドロイドメーカーや芸能関係の事務所、マスコミ…と色々関係箇所が多いので、そう簡単に中止するわけにはいかなかったんです…

25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 3

待合室らしき場所についた。 扉を開けると一人のアイドルっぽい衣装をきた女の子が座っている。あぁ、見たことある…かな?俺が見たのは2次元のアニメキャラである初音ミンクだけど、目の前にいるのはそれをアンドロイドとして再現したような中学生だか小学生…

26 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 2

俺とケイスケの二人がクリンプトン社についたときにその会社の社員らしきお偉いさんぽい人とミサカさんが出迎えた。 相変わらずミサカさんはミサトさんと比べると外見はあまり気にしていないらしく、化粧はしてないどころかボサボサの上に乱れたブラウス。ま…

25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 1

とある土曜日。 朝ごはんを食べた後、そういえば朝ごはんを準備したケイスケの姿がないなぁ、また研究室に閉じこもったのかな、なんて思っていたら携帯電話片手にウロウロしている姿を廊下で見かけた。俺はそのまま自室に戻ろうとしたところ、ケイスケがその…

24 初詣と願い事 6

境内に入ってからはお賽銭箱までの列はすぐだった。なにせここにいる大半の参拝客はお参りするのが目的じゃなくて聖地巡礼をして手に入るグッズが目当てなわけだから…。列はお賽銭箱じゃなくて巫女さん(2名)がいるところにカーブを描いて進んでいる。 お賽…

24 初詣と願い事 5

お風呂も終わってみんなで着替えて髪を乾かした後に初詣に行く。 ちょっと外を見てみると、さっきまで降り続いていた雪は止んで10センチぐらい積もっている。ここいらではこれだけ雪がふるのは珍しい。 初詣の神社はこの高校から歩いてすぐの場所。もともと…

24 初詣と願い事 4

俺とメイは浴槽の中に、ユウカとナノカはおもてで身体をゴシゴシ。ちなみに俺はユウカに蹴られたせいで鼻血が出てティッシュを鼻に詰めなければならなくなった。 「あぁ〜。あたしもキミカっちのおっぱいを楽しみたかったなぁ…」 「やめなさいよ、レズが感染…

24 初詣と願い事 3

「ひいいいいいあああああぁぁぁぁぁ!!!」 これはメイの叫び声。歓喜極まる叫び声。 俺はメイの上で四つん這いになりおっぱいでメイの腰から顔のあたりまでをマッサージする。おヘソの窪みに乳首を入れてみたり、そのままメイの乳首(勃起中)と交じらわ…

24 初詣と願い事 2

12月31日をなんと呼ぼうか。大晦日?いや、それは今までの呼び方である。そう、俺は今日、この年…いや、これまでの人生の中でもっとも幸せな日と呼ばなければならないだろう。名前をつけるのなら…「マットの日」とか。 にひひ…。 「にひひひッ!」 「まぁお…

24 初詣と願い事 1

そろそろ夜も遅い時間。 後は初詣して寝るだけかな。 「これからどうする?」とナノカ。 「初詣いくんだよね」とユウカ。 そっか、みんなで初詣行くことになってるのか。俺は時計をちらっと見てみる。ちょっと時間的にはまだ早い。 「皆様、お酒を飲んでちょ…

23 キミカの中の人 3

「あ、まだ一人聞いてない人がいた」 と、突然ナノカが言う。 全員に聞くつもりかよ。ナツコの事だろう。っていうか、にぃぁは人としてカウントされてないのね、やっぱり。 みんなの視線がナツコに注がれて漫画本を読んでいたナツコもそれに気づいて顔を上げ…

23 キミカの中の人 2

「お姉様はドロイドバスターキミカの中の人はどんな人だと思います?」 え、それ、俺に聞くのかよ…。 えーっと…。うーん。 「キミカは変身後はあんな女の子の姿をしてるけど、変身前はカッコイイ男の子だと思うんだ」 というスタンスで進めていいだろうか。 …

23 キミカの中の人 1

テレビでは今年の目玉ニュースをやっていて、それをみんなで見ていた。 ナツコはメイの部屋の中の少女漫画(ホラー)を読んでいて、ナノカはメイのベッドの上でまるで自宅の部屋でくつろぐかのようにゲームをピコピコとプレイ、俺はシャンパンからワインへと…

22 あけおめことよろ 7

「はぁ〜もう食べられな〜い」 ナノカが箸を投げ出して身体もそのまま床に投げ出した。 「ちょっと買いすぎたんじゃないの?」と俺が聞くと、 「大食いがいるから買ったのに」 とユウカがメイを睨んで言う。 「な、な、な、わたくしは大食いじゃありませんの…

22 あけおめことよろ 6

ドロイドバスターに変身した後の俺を写したと思われるポスターに囲まれた部屋で着々と準備が行われていた…。 テーブルの上に鍋セットが並んでお寿司、オードブル、おせち、ワインにシャンパン…。さすがはお嬢様学校。誰がお金出したか知らないけど凄い料理の…

22 あけおめことよろ 5

さっきまでの沈んだ気分がどんどん晴れていった。 女子寮っていうと男の俺としてはちょっと気分が高揚するキーワード…なのが本来なわけだけど、今の俺にとってはこの寂しい気分を打ち消してくれた温かい場所を示す言葉だ。 よかった。今年もお正月を誰かと一…

22 あけおめことよろ 4

沈んだ気持ちでカラのカートを押していた。 軽いはずなのにこのカート、重いな。 ん?よくみると、向こうの方からやたらと沢山のものを…野菜だとか肉だとか色々と詰んだカートがこちらに移動してきてる。アレは鍋でもするのかな?あぁ、そうだ。鍋がいいなぁ…

22 あけおめことよろ 3

地元のスーパー。 規模は市内では大きい系統のスーパーにあたる。大きな駐車場があって正月のパーティものの料理をまだ買ってない人達が沢山買ってはカートで車まで運んでいる光景が見える。その駐車場も雪に覆われそうになっている。 学生の俺達がすぐに買…

22 あけおめことよろ 2

ケイスケの置き手紙を見ると凄く切ない気分になった。 何が切ないかって、今、街で親子連れの奴らとか見た後、でも俺にも帰る家があって、そこでケイスケとナツコと俺の3人で家族みたいに年が越せるんだ、なんて思っていたから、その貴重な3人という人数から…

22 あけおめことよろ 1

冬休みが始まってクリスマスも終わり、どっちかっていうと日本でも温かいこの地方でもそろそろ雪がちらほらと降る頃、気が付けば大晦日となっている。 去年の今頃は俺は冬休みを普通の高校生として過ごしていて、年賀状などを親父に印刷してもらってちょっと…

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます! 今年も1日1話更新を目標にして小説を連載していきます! 実は構想は練れていますし、能力者については私の古いホームページではもともと一つのストーリーを分解しただけじゃん、的なアレもあってアレですけど、とにかく、…

21 タイガー・ランペイジ 10

「どこだこのやろう!」 俺はグラビティブレードを持ったままそのあたりをウロウロした。スカーレットの野郎が消えたままだ。やっぱり逃げやがったのかあの腰抜け野郎め。 「クッソババァ!!」 などと汚い言葉を吐きながら周囲をウロウロする。そのうち警察…

21 タイガー・ランペイジ 9

俺は空に飛び立った。 あやうくスカーレットの攻撃をまともに喰らうところだった。 「降りてきなさい!卑怯者!」 などと叫んでいる。 「なんとでも言えば?おしりぺんぺん!」 俺は自らのケツをペシペシッと叩いて挑発した後、タイガー戦車に向かって一直線…