25 アンドロイドはボーカロイドの夢を見るか 7

「うわああああああ!!!」
これは俺の叫びである。
バリアが切れて死の危険があるなか、俺は真っ先にグラビティコントロールで地面をえぐってコンクリやら鉄骨やらを持ち上げて壁を作ると、その中に隠れた。銃弾が俺の作ったコンクリ防御壁にぶち当たって今にも貫通しそう…。
「へへ…へへへ…随分とマネた事してくれるじゃねーか!おぉぅ?」
と俺はまだ握りしめてたマイクでファンへ向けて熱いメッセージを送る。
「どこ狙ってんだ!ばーか!」
と、俺は壁から腕を付き出して中指を立てる。
だが、俺の袖に衝撃が走って、慌てて腕を引っ込めると、袖に巨大な穴が…。へへ…なかなかどうして、命中率がいいじゃねーか…。
『まだ捕まんないの?!』
俺はミサカさんに連絡。
『想定外だわ。相手は一人じゃないみたいよ。一斉射撃よ』
『マジで…』
俺は壁に隠れて手も足も出せないっていうのに、まだ撃ってきやがる。だけれど、頭隠してツインテ隠せず、初音ミンクのツインテまで銃弾の雨を浴びて吹っ飛んだ。
「ひひッ、ひぃぃ!!」
俺は髪が引っ張られて引っこ抜かれて円形脱毛症になってしまうんじゃないかと正直恐怖を覚えた。そして難なくその恐怖は怒りの感情へと変わった。そして俺はマイクを握りしめて、「あんまナメてっと、マジでやっちゃうよ?」と会場へ熱いメッセージを送る。だがその返答は言葉ではなく、銃弾の雨で行われた。
よろしい、ならば戦争だ。
『ちょっとキミカちゃん!何してるの?!』
『何してるって?戦争だよ!』
武器を取り出して俺に向かって撃ってくる奴の座標を弾痕から計算して、そこへ向かってレイルガンで反撃開始だ。
「ダーーーーイイイ!!!ユー!!マスト!!ダーーーーイ!!!」
初音ミンクも怒らせたらこわいって事を身を持って覚えさせてやろうじゃないか。まぁ、覚えた頃にはあの世に逝ってるかも知れないけどな、HAHAHA!