36 お泊り会 in Tokyo 6

熱くなったのかユウカは身体を起こして肩を湯から出す。
そして見えるのは俺の美乳すらも越す巨乳。巨乳好きにはたまらないけど、美乳好きからすると下品な部類に入るのであろうデカ乳。俺は鼻息を荒くしてその幼なじみの成長しきった身体をジロジロと舐め回すように見ながら、少しずつ自分の肩をユウカの腕のほうにくっつけてしまおうとしていた。
「ちょっ、なんなのよ、やめてよもう」
ユウカはわざと俺の肩を押して突き放す。
「なんだよ!女の子同士なのに!」
「いや、普通女の子同士だったらそういうエッチな事をするのは冗談な雰囲気だけで…」
「じゃあ冗談でならいいの?」
「まぁ冗談ならいいわよ」
ではお言葉に甘えて俺は冗談でユウカのおっぱいを鷲掴みした。
「触るなっつってんの!」
凄まじい衝撃波でユウカが俺の肩を押すので俺はそのまま温泉の中に頭から突っ込んだ。そして突っ込まれながらに考えたのは、子供の頃は胸なんて板みたいなものだったのに、なんだこのボリュームはっていう事だった。
お湯から起き上がってから俺は自分のおっぱいを両サイドから寄せてみてユウカとのボリュームを比較する。俺の小さな(女の子の)手ではちょっと手からあふれるぐらいの美乳。男が触ったらそれほどの大きさは感じられないのが俺のおっぱいだが、ユウカのは男が触ってもその両手からあふれるばかりの巨乳である。
「なんという巨乳」
「うるさい」
「揉みまくっているのか、それとも揉まれまくっているのか」
「おっぱいを揉んだら大きくなるっていうのは貧乳とおっぱいを揉みたい男子の間でのみ伝わる都市伝説よ。私のおっぱいは成長に連れてどんどん大きくなったの。誰の力も借りずにね!」
「などと、まるで巨乳である事が唯一の自慢であるかのように話すユウカであった」
「やめてよね、そういう人を見下したような…」
「あーはいはい」
「ったく、あんたと言い、ナノカと言い…どうして私のまわりにはレズビアンが多いのかしら。っていうか、あんた今までキミカと付き合ってたくせにレズなの?」
あぁ、そうだった。俺はキミカ(男の時の俺)と付き合ってた設定だっけ。あぶないあぶない。「はぁ?何それ?あたしがあたしと付き合ってって日本語でOK」って言いそうになった。
「別にいいじゃん…レズが付き合っちゃいけない法律でもあるの?」
「『付き合っちゃいけない』っていう法律はないけど、憲法の中には『国民は健全で健康的な生活を歩む権利と義務がある』って定められてるじゃん」
「健全で健康的なレズです」
「あっそう…」
それからユウカは俺との話がつまんないのか立ち上がって「ねぇ、露天風呂のほうに言ってみない?ジャグジーのほう」と言って、俺がウンとかスンとか言う前にさっさと外風呂に向かって歩いて行った。俺はしぶしぶその背中を追いかける。俺が今も身体が男だとしたら、こんなにユウカの背が高くて大きく見えることはないだろうな。なんて思いながら。