126 中二病でも愛してる 7

硬いブラ、柔らかいブラ、そしておっぱい。
俺の目の前には下着だけでバレーをしている人達がいた。
それは俺達だった。
この能力の有効範囲は少なくともこの体育館内は全て含まれているようだ。俺達が下着だけでバレーしているのに係わらず誰も驚きもしないし警察を呼ぶような事もなかった。
「Hey!キミカ!何ヲ見テイルノデスカァ?ボーットシテナイデ、チャントTOSSシテクダサイィ…」
何を見てるって君を見てるんだよ…。
白人の白い肌が俺の視線を強い重力で引っ張りあげてくる。もうそこから目が離せないぐらいに!!
「キミカ!動きが遅いぞ!」
メイリンも叫ぶ。
全裸で。
メイリン、だからさぁ…」
「なんだ?」
「バレーは全裸じゃなくて下着一枚でやるものなんだよ…さっきからメイリンの巨乳があたしの前でブルンブルンするせいで気が散ってしょうがないよォ…」
マコトも俺の意見に同意だ。
「いくら熱いからってちゃんとブラとパンツしなきゃダメだよ。メイリンはいつも全裸になるんだからー」
え?!いつもォ?!
「ぶろォォック!」
メイリンがジャンプしてボールを止める。
その瞬間俺は隣で一緒にブロックしていたが、目の前に美少女の巨乳がブルンブルンしているのでもう反射的にそれに抱きついてしまった。メイリンのおっぱいをちゅちゅちゅちゅする。
「き、キミカ、なに、を、アッ!アッ!」
「しんぱーん!相手チームが女同士でじゃれあってて試合になりませーん!これって退場だよね?」
ウヒヒヒヒヒヒ…。
と、その時だった。
「ちょっ、キミカ、な、何してんの?」
ユウカの声だ。ユウカはさらに続けて、
「なんでみんな下着だけになってるの?」
え?お前がバレーのユニフォームは下着だけだって言ったじゃん?まぁ俺がそう決めたんだけど…。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!何してんのォォ!!!え?ぎゃぁぁぁぁぁ!!なんであたし下着だけなのォォォ!!!」「うわぁぁあああぁぁぁぁぁ!!!」「ちょっ、キミカ何やってn、え?うわぁぁあああぁぁぁぁぁ!!!」「Fuuuucccck!!!」
アカーシャクロニクルを解除しただとゥ?!
阿鼻叫喚の嵐。
急いで皆は体操服を着替える中、メイリンだけが未だに全裸で虚ろな目で体育館の天井を眺めていた。
「いやぁ、大変だったねぇ」
と俺は白々しく言う。
「試合再開デスッ!」
「え、えっと…」
相手チームのバレー部部員がメイリンを指さして、
「そこに転がっている全裸の変態を何とかしなさいよ!」
と怒鳴る。
「キミカちゃぁぁあん…」
マコトがジト目で俺を睨む。
「え、ちょっ、なんであたしのせいなんだよォ!」
「だってキミカちゃんがメイリンにいやらしいことしたせいでこんなになったんじゃないかぁ…」
「違うよ!何故かみんなが下着だけになってバレーしてるから!」
すると体育館の端のほうから、
「おまえらー!!」
と凄い怒鳴り声が聞こえたかと思うと、生徒指導のハゲ山(景山)がドスンドスンと凄まじい音を立てて俺達の方に駆け寄ってくるのだ。そして、
「何をしてた?!」
「え、なにって…ナニを…(ゲス顔」
「イジメか?イジメてたんだな?!」
俺達だけじゃなくて相手チームの人間も睨み言う。
「違いますよ!っていうか私たちだってなんでか知らないけど下着だけでバレーしちゃってたし、そしたらメイリンも素っ裸だし!」
バレー部部員が反論。
ふぅ…セーフセーフ。
メイリンが勝手に素っ裸になったっていうんだな?」
「は、はい…」
いやいやいや、なんだよハゲ山俺を睨んで!
俺をイジメっ子だと思い込んでるのかよォ!!!
何かメイリンがブツブツ言ってる。
「キミ…カ…が」
「どうした?メイリン?誰にイジメられた?!」
「キミカ…が、チ…クビを…」
「藤崎がイジメたんだな?!」
「イジ…メ…」
「藤崎ぃぃぃ!!」
鬼のような形相でハゲ山が俺の名前を叫んだ後、俺は無意識に
「ひぃぃぃ!!!」
と叫んだ。
(ごつん)
「ぐはぁ…!!」
ハゲ山の鉄拳制裁が俺の頭のてっぺんに振り下ろされた…。
(ピクピク…)
メイリンの隣に転げる俺。
隣でメイリンが小さく呟く。
「イジメ…て…」
そっちかよ!!