70 ニダニダ 2

さてと、面倒臭いけどやりますか…。
俺とメイリンとコーネリアの3名が集まった不良30人ぐらいの前に登場する。なんともシュールな光景だ。不良たちの前に3人の美少女、しかもお嬢様高校の制服を纏っているのだ。
連中は「はぁ?」って感じの顔やら「え?マジで?」ってにやけている奴とか「ハハハ!」と明らかに俺達3名がナメられてると思える態度を取りやがる。
ちなみにコーネリアはそんなのはお構いなしに楽しそうだ。これから何が始まるのか、期待で胸がいっぱいなんだろうと思う。ジャパニーズのドラマでも見ているものなら展開は予想できるけど、コーネリアは海外ドラマ派だからなぁ。
メイリンは先日の事を思い出して「またか」って思ったのだろう。凄い面倒くさそうに歩いている。
とりあえずこの日本語も日本の文化もあまり知らない2名に仕切りをやらせるわけにもいかないから、あぁ〜…面倒臭いけど俺が話すか、マジで面倒臭い。
「キミ達、どこの小学校から来たの?」
あら…シーンってなっちゃったよ。今の挑発、理解できたのかな?
「なんだとコラァァァァ!!!」
きた。きましたよ。なんだとコラ。アイコラと同じ属性になってるアレですね。なんだとさんのコラージュです。
その横でメイリンが言う。
「キミカ、今回は殺していいのか?」
「…いやいやいや、学校ではマズイから」
「こいつらの声、耳障り。早くこの世から消したい」
ウヒィィィ!!
メイリンさん、殺る気ですね。
そんな俺達の話は無視して、
「もしかして、お前らが高槻さんをあんな風にしたんか?」
などと言い始める不良達。
あら、お察しがいいですね。
「あんたもあんな風にしてあげようか?」
俺達がターゲットなわけか。
それが確認できるやいやな、連中は武器を取り出したり構えたりする。普通ならここで大抵の人はビビって逃げ出すけども、俺やメイリンがミス・アンダルシア選手権の中で競い合った「人間離れのプレイ」を見ていた学校の生徒達は、
「やっちゃえー!!」「殺せー!!」「(親指を首で横一文字に切って)Die!!」」などなど、不良達に言いたい放題だ。
いつからこんな柄の悪いお嬢様高校になったんだろう…。
「ヘイ、キミカ。コイツラハ、オ知リ合イ?」
「え?数日前に大暴れした時にレイパーだよ。そのお仲間の暴走族だとか不良だとか…そういう社会の底辺」
「Oh…社会ノ底辺。底辺☓底辺☓高サデ、面積デスネ」
「はい…そうですね」
「ナンダカ見タコトハアッタンデスガ、本当ニ彼ラカ…顔ニ文字ガアルカラ一瞬ワカリマセンデシタァ」
文字?
あぁ、もしかして、俺がブレードで彫った「肉」とか「死」とか「宇宙」とか「犬」の文字のことか。
「昔は悪いことをするとオデコに文字を彫って、そいつが悪い人間だというのを周囲に知ら占めていたんだよ」
「Oh!ジャパニーズゴウモン!!」
そうじゃないけど…。まぁいいか。
俺は不良達に向かって言う。
「次はどこを切り落とされたいの?真ん中の足かな?」
ブレードをチラつかせながらだ。
ところがその不良どもは「お前がどんなに強くてもコイツには敵わんだろうよ」などと言ってるのだ。
コイツ?
よく見ると不良達のウドの大木のような高身長の間から小柄な女の子が現れた。不良達が邪魔なのか「邪魔ニダ」とか声が聞こえる。
ニダ?