11 リージョンサーチ 1

シャオメイから最初に与えられた課題。
それは常人には理解しがたいものだった。
「対戦車ライフルの弾丸をテレキネシスで止める」
まずテレキネシスが扱えないとならないが、残念ながら雄輝はその能力を持ち合わせておりシャオメイも雄輝の可能性に期待していた。常人に理解しがたい事ではあったが、残念ながら雄輝は本人は意識しないでもその能力が常人の枠からはみ出しているのだ。
雄輝は学校が終わってから軍病院の射撃場へ通うようになった。
向かうのは通常立ち入り禁止になっている弾が着弾する側、的の設置してあるほうである。ドロイドに射撃命令を出して、的の傍で待機、まずは弾がどの位置に来るのかを見るのだ。ドロイドは的に弾を当てるが、的の中のどの位置に当てるのかはランダムだ。
もう通い始めて3日立つがまったくの進展なし。雄輝は的の傍に立って間近で弾が着弾するのを見ている危険な趣味を持った女性として、射撃の練習に来る軍人達に関心を持たれたり、注意されたりした。