9 報復者 3

使われなくなった筈の廃屋、そこは日々不良達の溜まり場となっていた。廃屋は農作業で使用される機械やドロイドを置く場所になっていたようだが、持ち主は所有権を放棄したのだろうか、そのまま放置してある。
明かりが灯り、ワゴンから降りた不良達が廃屋に入ってくる。その男達に囲まれるように少女も居た。大男の太い腕に捕まれながら。その大男はまるで子供が大切な人形の様を離さないでいつも持ち歩くように、少女を太い腕に抱き離そうとしない。
「さてと!撮影準備だ」
小柄な男は手を叩いて「撮影開始」を知らせる。
彼らはビデオを撮ることでそれを脅す材料にしている。人里離れた廃屋は彼らに好条件に恵まれた撮影所を提供していた。
「誰かに話せばレイプの映像を様々な場所にばら撒く」
彼らの脅し文句だった。
古典的な手段にも関わらず、精神的に弱い女性の殆どはそれに屈する。
大男は少女の首筋から舌を這わせ、その学生服をゆっくりと脱がす。
まだ発育しきっていない胸を強引に揉む。
「いやぁぁぁ!」
逃げようと身体を本能的に捩る。だが部屋の出入り口には男が数人立っており、男の腕から逃れられたところで脱出出来る可能性は殆ど無いに等しい。精一杯声を振り絞って叫ぶ少女。だがそれに気をとられることなく行為を続ける男。その様子をカメラが追っていた。