102 教祖誕生 4

翌日。
の、放課後。
教室にて。
「HeHeHeHe…」
ニヤニヤとしながらコーネリアは、
「Hey、キミカ。今日モ行キマショウ」
と言っている。
あの高倉って人のところにか?
行くのはいいけどドロイドバスターに変身してから空の散歩をしてようやく辿り着くんだよ、超面倒臭いじゃないか。
「え〜…なんでまた今日もいくの〜…もう十分勉強してじゃん」
「MoneyノSmellガプンプンスルノデーッス!」
「MoneyのSmellってアンタ…もう当初の目的から外れt」
「金か?」
突然俺とコーネリアの間に割って入ったのはメイリンだった。クソ、こいつ、金っていう言葉を出したらそれが英語だろうが日本語だろうがロシア語だろうが嗅ぎつけてきやがる…!
「金を稼ぎにいくのか?」
とまた言う。
「No…メイリンハイツモ、カネ、カネ、キンコデスカラァ、ソンナ人間ニハ金ハ与エラレマセーン。金ガ欲シイナラ人ハドウイウモノニ金ヲ払ウノカ興味ヲ持ツベキダト思イマーッス!!」
って、それは昨日の偽霊媒師の言葉からの引用だけどね。
「私も行く!」
顔を高揚させてメイリンが言う。
メイリンニハ分カラナイト思イマーッス!HeHeHe…」
「わかるかわからないか、私、決める」
「イイデショウ…デモ多分、カネ、カネ、キンコノChineseニハ分カラナイ世界ダト思イマス…HeHeHe…」
メイリンはコーネリアが運んでいってよねー!」
「What?!」
「あたしは荷物運び要因じゃないし〜!」
「私ハグラビティコントロール使チャダメナンデスヨォ!」
「んなこたぁない(タモリ似」
ったく、だから『一緒に行く』ってなると大変なんだよ。誰かが運ばなきゃいけないからさぁ。コーネリアも自分でメイリンを運んでみてから言ってほしいね。だからとって、別にメイリンの体重なんて屁でもないけどさ、なんか『運ばされてる』ってところがムカつくんだよね。
「Ok…イイデショウ…デモ、マコトハキミカガ運ブベキデスゥ…」
「えぇ?」
見れば俺達3人の背後でウルウルの瞳で可愛く悔しがっているマコトの姿があった。
「酷いよォ…部員であるボクを置いて部活動しようとしてたんでしょうゥ?!ボクも連れてってよォ!!!」
「HeHeHe…キミカハボッチデ孤独ダカラ、1人デモ行動デキルノデ、マコトヲ誘ウトカ、思考ノ片隅ニモナカッタノデショウ…」
くそぉ、コーネリアの奴め、いつもながら読心術に優れていやがる。確かに俺の脳裏にはマコトのマの字も思い浮かばなかったし、よしんば俺だけ帰宅部の練習(帰宅)をしようかと思っていたぐらいだしな。
「キミカちゃんの事だからよしんば2人にまかせて自分はさっさと帰宅しようとか考えてたんでしょうがーァァ!!」
「ギィクゥ!!」
こいつら何で俺の思考が読める?!
もしかしてこれがアカーシャクロニクルのチカラか…!!
「んなこたぁない(タモリ似」
「キミカちゃん、それ全然タモリに似てないよ…」
「ヌゥゥ…」
とにかくだ、俺達D部の部員達は放課後、颯爽と人が居ないところ(屋上)へと行ってそれぞれがドロイドバスターへと変身した。ちなみになんでメイリンやマコトまでもがドロイドバスターへと変身するかと言えば、この前俺がドロイドバスター変身前の2人を空中輸送した時にコーネリアとCall of Dirtyの話をしてて白熱した俺は気がついたらメイリンのグラビティコントロールを解除しててそのまま落下させてしまった事があったからだ。なんとか地面に落下する直前で俺が引っ張りあげたが下手すれば滑落死してた。ドロイドバスターに変身してれば万が一落ちてもバリアが発動して助かるのだ。
コーネリアがメイリンをおんぶする。そしてメイリンの巨乳(Eカップぐらい)がむにゅと背中に押し当たるとコーネリアは当然だがニヤニヤした顔になる。そして、
「Hey…感ジテ愛液ヲ服ニツケナイデクダサイネー」
メイリンに言う。
一方でマコトは、「お、お邪魔するね…」と俺の背後から抱きしめるようにおんぶをせがむが、俺はコーネリアみたいにおんぶしなきゃグラビティコントロールで運べなくなるわけじゃないからそのままマコトを空中に持ち上げた。グラビティコントロールだけで。
「ちょっ!!キミカちゃーん!!ボクもキミカちゃんの背中にタッチしたいよォォォ!!」と駄々をこねるマコト。
「でもマコトっておっぱいがぺっちゃんこだからあんまり気持ちよくないし…」そう俺が答えると、
「じゃあ、キミカちゃんをボクがおぶってあげるよ!」
「え?あぁ、どうも」
マコトにおんぶしてもらう俺。
「うわぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!キミカちゃんのおっぱいがボクの背中にうわぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!」
と叫ぶマコト。
「これで…どうすればいいの」
「この状態でボクとキミカちゃんをキミカちゃんのグラビティコントロールで持ち上げれば…!空を飛べるよ!」
「そ、そう…」
俺はおっぱいの感触を味わえないわけだが、俺のおっぱいを押し付けられているマコトは文字通りに空を飛び、空を飛んでいるかのような気持ちにもなれたという。
かくしてD部の4名は放課後に島根まで飛んだ。
飛行機とかじゃなくて、そのまま飛んだ。