74 キミカ先生のよくわかる美少女講座 5

「ほんの僅かな工夫で自分の魅力を出すことが出来ます」
俺はメイリンに立ちポーズを取らせて、その状態で彼女のブラウスのボタンを外しネクタイを緩めた。おっぱいの谷間が見えるか見えないかの微妙な位置だ。
「このように、セクシーでありながらも幼さを見せる境界線を見極める事が大切です。今回の境界線は胸の谷間が見えるか見えないかの瀬戸際です。屈めば胸の谷間が見えます」
メイリンは台の上に手をついて谷間をチラ見せする。
「見えそうで見えなかった谷間が台に手をつくと見える、これは女性としてまだ成熟していない幼さを持った子供が、ふとしたタイミングで本人の意識を無視して女を見せてしまう、というシチュエーションを再現してくれています。そしてここでメイリンさんは恥ずかしがっていませんね?これが大切です。彼女は露出狂だから恥ずかしがっていないわけではありません。幼いから恥ずかしがらないのです。これも美少女を構成する要素の一つです」
ケイスケは全てを既に悟っているのか、俺の説明が自分の思惑どおりにされた事に「うんうん」と深く頷いているみたいだ。
「自分はまだ子供なんだと思いながらも、本人の無視して身体は大人になっている。そのアンバランスな状態が男心をくすぐります。では、次にスカートの長さについて」
俺はメイリンのスカートを摘んで手で丈を調整出来るような状態にする。そして、
「スカートの長さは膝よりも長いと清楚なイメージ…お固いイメージ…。つまりババアのイメージとなってしまい、美少女とは離れていきます。では逆に短いとどうなるか…」
手で長さを調整してどんどんスカートを短くしていく。そしてついにパンツまで見える、サザエさんのワカメちゃん状態にした。
「あんまり短くしすぎるとセクシーのイメージになります。ビッチのイメージ、売春婦のイメージ、ワカメちゃんのイメージです」
再びスカートの丈を降ろす。
「長すぎず短すぎないスカートの丈…すなわち、清楚過ぎず、ビッチすぎない丈は、足の関節から拳ひとつぶん上にあげた状態です」
その時、会場の女子生徒から質問が、
「すいません、えっと…ソックスとかはどうなるんですか?」
「いい質問ですねぇ〜」
俺はこういう質問がくると思って用意しておいたソックス、ハイソックス、ニーソックス、パンスト(黒)、パンスト・ガーターベルト、ルーズソックスをテーブルの上に並べる。
「スカートの丈を調整する事によって印象がガラリと変わりましたけど、それと同様にソックスやパンストによっても印象を調整できます。まずはソックス。これは清楚なイメージがあります。素足も、一見するとセクシーに見えますが…清楚なイメージがあります。人間の本来の姿はセクシーというより、清楚なのです。ギリシャなどの彫刻がパンストを履いていると若干違和感がありますよね?全裸だから高貴な印象、清楚な印象を与えるのです」
次に俺はハイソックスを手にとって、
「ハイソックスも同様ですね」
といい、次にルーズソックスを手に取る。
「これはルーズソックスと言います。みなさんご存知と思います。どうしてルーズソックスはハイソックスと同じ長さなのに若く見えるのでしょうか?」
会場のみんなは首を傾げる。
「わ、わかりませんわ…女子高生が履いているから…ですの?」
とメイが言う。
「じつはこれにも美少女…というか『萌え』に通じるヒントが隠されています。ちょっと横道にそれますけどご説明しましょう」
俺は再びホログラムのコントローラーをポチポチと触って、二つのエロゲのエッチシーンの絵を並べる。ちなみに二つのも同じキャラである。それが片方は普通にブラウスとスカートを着ている。もう片方は男物のシャツを着ていて、ぶかぶかである。
「ま、またエロゲ…どうなってんのよ日本は…」
とユウカが嘆息する。
まぁ、今は日本の将来を危惧する場所じゃねぇから無視。
「この二つ、同じキャラですが、どちらが可愛く見えますか?」
このアンケートでは、8割、ぶかぶかの男物シャツを着ている女の子が可愛く見えるで票を得た。
「なぜブカブカのシャツを着ている女の子のほうが可愛く見えるのか?それは身体が小さく見えるからです」
会場には感嘆の声が響く。
「身体が小さく見える事それはすなわち幼く見えるという事。ルーズソックスはぶかぶかですよね?足が幼く見えます」
会場には感嘆の声が響く。
さて、次の話に行くか。
次にニーソックスを手に取る。
「これぐらいからセクシー路線へと以降していきます。ニーソックスはセクシーと清楚の中間、つまり可愛い長さと言えます」
それからパンストをとる。
「パンストは肌色のものは素足と同じなので、清楚なイメージがあります。可愛いを演出するのなら黒や紺など、履いていることがあからさまにわかる色をチョイスしましょう。さて、ここで男性でも意見が分かれるところですが、ガーターベルトでパンストを引っ張る状態が可愛いか?あたしもこの答えは即答できませんが、スカートが短い状態でなければガーターベルトとパンストの接合部分が見えませんから、セクシーだと言えます。スカートが先ほどの可愛い路線の丈なら、ガーターベルトをしていてもしていなくても見え方は同じなので、可愛いと言えます。しかし、スカートを男性がもし手で持ち上げる事があったとき、男性の思惑とは別にそこにセクシーなガーターベルトがあるとしたら、それは男性の心にストライクさせてしまう可能性を秘めています…が一方ではビッチ認定される可能性もあります」
会場は俺の話を真剣に聞き入っている。
「では、次に表情です」
俺はメイリンとコーネリアを並べて、
「二人の顔を見比べてください。確かに素材は異なりますけど、印象が違いますよね?メイリンさんはちょっとお固いイメージです。コーネリアさんはフランクでフレンドリーなイメージですね」
メイリンは普段からキリリと怒ったような表情をしている。クールなイメージがある。一方でコーネリアはアメリカ人らしく、普段からにこやかでフレンドリーだ。ちなみに実際に男子に人気があるのはコーネリアのほうである。
「これは表情の固さがそうさせています」
「で、でも、メイリンさんはキリリとした表情が…いいと思います。だってカッコイイし」
と生徒の一人が言う。どうやらメイリンのファンらしい。
「キリリとした表情はカッコイイですけど可愛くはありません。では、メイリンさんの表情を緩めてみましょうか」
無駄とは思うけども俺はメイリンに表情を緩めるように言った。
「産まれた時からこの表情だ。無理だ」
と言うメイリン
しかたない…必殺技を使うか。
俺はメイリンの背後に回って、彼女の首筋に近づいて「ふーっ」と息を吹きかける。
「くっ…」
我慢しているメイリン
さらに俺はちゅちゅちゅと唇を肩から首筋、耳のあたりまでキスをしていくとメイリンは身体をぴくんぴくんと震わせながら耐えている。よし、最後のトドメ。…耳たぶをかるく唇で挟む。
「あッ…ん…」
メイリンの表情が緩んでぽわんと口を半開きにした状態になる。
「はい、今のメイリンさんの表情が『可愛い顔』です。全体的に力を緩めて、楽しいのか悲しいのかわからない顔ですよね。ぼーっとして何を考えているかわからない顔です。女の子がレイプされた後に放心してる顔に似ています。この顔からは力が感じられません。つまり弱い存在であり、守ってあげたい存在。つまり、男性視点での可愛い女の子の『守ってあげたい』状態を意味しています」
会場に来てる外部の人も今ではメモを取り始めている。ふむふむ、どうやら結構俺の話には信ぴょう性があると思い始めたな。
メイリンはだらんとした顔からキリリとした顔に戻った。
「もちろん、コーネリアさんのように笑顔を絶やさぬのならそれがベストです…が、人間は気づかないうちに本音が出てしまうものです。笑顔を作ろうとすれば、時間と共に笑顔の中にある本音がバレていきます。笑顔を作っている時間がながければ長いほど…」
まぁコーネリアの場合は本当にアホだからいつも笑顔なんだと思う。何も考えてなくて毎日が楽しい人は自然と笑顔になるよね。
「ですので、おすすめはぼーっとしたような顔です。そして時々、笑顔にすれば男性はメロメロになります」
と俺はにっこりと微笑んだ。