47 これが日本のBUKATSUです 4

茶道部は残念ながら追い出された。
廊下には全裸のコーネリアと同じく全裸になったメイリンがロープを持ったまま立ち尽くす。そして着替えた俺とナノカ、ユウカが立ち尽くすのだ。凄い絵柄ですね。
「と、とりあえず服を着て…っていうか、コーネリア!もっと紳士淑女でなければならないでしょ?!」
「ワッツ?」
「あーもう、とにかく全裸になるなんてダメ。アメリカだって全裸で歩いてたら捕まるでしょ?」
「裸ハ最モ美シイ人ノ形デーッス!!」
ポーズをとるコーネリア。ダメだこりぁ…。
「あー、もうダメね。どうして変な方向にばっかりいくかなぁ…。そうね。気合いよ!気合いが足りないのよ!神聖なる魂は神聖なる競技に宿る!テニス部で鍛えてあげるわ、お二人とも」
あー。なんか前にもあったような展開だ。
そして場所移動。
俺達はテニス部のコートにきた。
相変わらず金持ちでイケメンどもが楽しむスポーツなテニスって感じだよ。どこから俺の臭いを嗅ぎ分けてきたのかテニス部の名前忘れたけど、ユウカの先輩のイケメン野郎が俺に近づいてくる。
「キミカちゃんじゃないか!!テニス部に入る気になったの?」
日焼けした肌と白い歯をチラつかせて話しかけてくる。それで女は落とせても俺は落とせねぇぜ、何故なら俺は外見は女だけど中身は男だからなー!!HAHAHAHA!!
「今日は外国からの留学生さん達に体験入部をしてもらってるだけです。あたしはテニス部には入りません」
「キミカちゃんの友達もいるんだから入りなよ。楽しいよ?テニス!」
と言いながら俺の肩を抱いてくる先輩。
やれやれだぜ。
俺は恥をかかせてやろうと、先輩の股間にテニスウェアを着た俺のケツで思いっきり押し付けて「センパイはテニスっていうより、ペニスですよね?」なんてブラックジョークをかましながら自分で言うのもなんだけど柔らかいお尻を擦り付ける。女子高生がケツを押し付けてくる事もさることながら、男の耳元で囁くように息を吹きかけながらのトークは抜群の媚薬になる。というのを俺は男なので知っている。
あっという間に先輩の股間はビッグマグナムへと代わり、そこで俺は数メートルステップを踏んで先輩から離れ、
「きゃああああああああああああああああああああああああ!!!」と叫ぶ。
「ちが、違うんだ!!こ、これは」
と先輩は股間を抑えながら叫ぶ。
「へんたい!へんたい!へんたい!」
女子もそれを見ていたので一斉に視線が先輩の股間に集中して、事態は「先輩がキミカを犯そうとした」という風に勝手に変換が掛かる。先輩は「違う!違うんだー!」と泣きそうな声をあげている。
そうこうしているうちに更衣室から出てきたのはテニスウェアに着替えたメイリンとコーネリアだった。二人とも俺と同じ様にこの3次元にはない魅力を備えた美女、いや、美少女である。男達の視線を集めないわけがない。俺と同じ様な小柄な身体にちょうどいい美乳のコーネリアは金髪のショートの髪がテニスウェアととてもよく似合っていて、男性にも笑顔で手を降っているから一気に注目を集めている。女子からはちょっと妬みの混じった視線で見られる。
一方で俺やコーネリアよりも長身で、同じ様に美乳でスタイルの良いメイリンはさっきと同じ様に髪留めでポニーテールにしているのがまたいい。これで日本の女子高生に混じっていても全然違和感がない。コーネリアのような明るさは無くて、きりりとした赤い目は、それはそれで男達に刺激を与えるのだろう。
地面に寝転がって股間を抑えている先輩も俺から視線を離してその二人に目を釘付けになっている。と、そこへテニスボールが豪速球と化して飛んでくる。誰がそれを放ったのかはよく分かっている。ユウカだ。勢い良くテニスボールが先輩の顔面に命中して、ぴくぴくと痙攣して泡を吹いて失神する先輩。
「先輩、邪魔です」とユウカ。
それから、
「キミカ!本気で来なさいよ」
「本気ィ?だしちゃっていいのかな?死人が出るかもよ?」
と俺は挑発する。
「今回はダブルスだから」
なるほど、俺とコーネリアのペア、そして向こうはビッチとメイリンなわけか。ふッ…馬鹿な奴だ。人外レベルのが2名に対して、そっちはメイリンだけじゃん。勝ちは決まったね。
「私、テニス、ルール、しらない」
「え、マジで?」
ユウカとメイリンがそんなやり取り。これは貰った。
「えっと、だからさ、玉を相手のコートにブチ込むの」
おい、いくらなんでも説明省略しすぎだろ…。
「弾を相手にブチ込む?」
ほら勘違いしてるだろう!