33 田舎から来ました 2

「は!お姉さま!ふじさんですわよ!ふっじっさーん!ふっじっさーん!!」などと言いながらメイが俺の肩を揺らして起こす。
ナノカは窓側の咳ではないにも係わらず身を乗り出して「ひゃああ!!!ふっじっさーん!!ふっじっさーん!!」と、興奮して見ている。と、俺はここでナノカのまな板みたいな貧相なおっぱいでもちょっとだけ谷間が出来ているのを見つけてしまって富士山どころではなくそっちに眼力を使う。
ちなみに目の前に広がるのは碧々と茂っている広大な樹海とその中に雄々しくそびえ立っている富士山の姿。山頂からは噴煙が出ている。こちら側からは見えないけど、反対側には冷え固まった溶岩が見えるはず。
「おー、凄い凄い」
と俺が反応すると、
「お、お姉さま、反応が薄いですわ」
「テレビで何度も見てるよ」
「でも実物を見るのは初めてではなくて?」
「そりゃそうだけど」
「あの雄々しくそびえ立つふっじっさーん!!!お姉さまのおっぱいのようですわ」と言いながら俺のおっぱいを(さっきからやたらと顔を突っ込んできたり揉みしごいていたらしく、ボタンは外れてブラ全開だった)揉みしごく。そして、「あああ!!どうしてこんなにおっぱいが大きいのですの…!!メイも毎日揉んでいますのに、全然大きくなりませんの…山頂だけ少し大きくなるだけで…」などと下品な事を言いながらメイは自分の貧相な胸を揉んで、俺の胸を揉んで、というのを交互に繰り返す。
と、ここでユウカのデコピンがメイのおでこにクリーンヒットした。
「いっッ…」
「何やってんのよ、もう!」
「おっぱいの可能性について考えていたのですわ…」
「たんにキミカの胸を触りたいだけでしょ…。ほら、キミカもいつまではしたなく胸を見せてるのよ」と言いながら、ユウカは俺のはだけたブラウスのボタンを一つ一つとめる。
ここいらでボケておくのが礼儀なので、俺は「あッ…」と言いながらわざとスケベな顔をしてユウカを見る。
「ちょっ…あんた殺すわよ?」
顔を真っ赤にして怒るユウカ。
「あたしのおっぱいを触ったんだから、ユウカのおっぱいも触らせてよ、それでおあいこだよ」
「だ、ダメよ!何言ってんのよ!!」
「お姉さま、やめたほうがいいですわ、ユウカ先輩はマジでキレますの。この前冗談で触って頬をひっぱたかれましたわ…」
「ったりまえじゃないの!あんた達レズと一緒にしないで」
「おっぱいが大きいくせにケチんぼだねー」と俺が言うと、「ですわよねー」とメイが同意する。
「そんなに触りたきゃ自分のを触ってればいいじゃない。キミカは胸はそれなりにあるんだからさ」
俺は自分の胸をブラの上から揉んだ。
「あーん…」
(ゴッ)
ユウカのげんこつが俺の頭にも落とされた。