20 キミカ・ファンクラブ 4

「久しぶりにナノカの水着を着るわね…」
ナノカの水着は共用水着なのか…。
また乾いてないアレな水着をユウカが着ている。
「うわわわ…キモチ悪い…うぅ…胸のところがきつい」
あぁ、それは俺も思った。ナノカぺちゃぱいだからなー。
「もう、文句言わないでよ。胸のところ広げたらいやだからね」
3人はそれぞれ水着に着替えてプールサイドに着た。
どうやらまたしても俺達は女子水泳部がグラウンドで体力つけてる間に着てしまったみたいだ。男子水泳部員ばっかりいるのだ。
「おぉぉぉぉ!!!」
と歓声が沸き起こって、とても健全な男子高校生な反応をしてくれてる。それに顔を真赤にしているユウカ。ナノカは無反応だ…この人マジでレズビアンだからなー。
「ちょっと!なんでまた女子部員が居ないときに来るのよ!前もそうだったよね?」
「私はマネージャーじゃないんだからいちいち練習日がいつなのかとか把握してないよー。もう…」
俺は「まぁ男子部員にユウカの裸体を拝ませてあげれるんだからいいんじゃないの、人気者だね」と茶化す。子供みたいに顔を真っ赤にして「なにいってんのよ!」と怒るユウカ。
「だってほら、カメラ小僧をおびき寄せるにはこういうところで派手にお見せするのがいいんだよ、それが目的なんだよ?」
と俺が言うと、「むむぅ…」と反論できなさそうな雰囲気だ。
「それじゃさっそくプールに入りますか!」
ナノカが飛び込んだ。
「え、ちょっ、準備運動とかしないの?」
「準備なんてしなくてもスポーツ普段からやってる人は大丈夫なんだよ」って俺がユウカの背中をぽんと押してプールに突き落とす。グラビティコントロールを制御できなくて3メートルぐらい吹き飛んでユウカがプールにダイブ。
「あんたマジぶっ殺すわよ!」
プールから顔をだしたユウカが咳き込みながら言う。
だがまだまだ俺は殺されるわけにはいかない。むしろまた「あんたマジぶっ殺すわよ!」と言わせてあげよう。俺とナノカはプールに入ると全然連携しているわけでもないのに、ゆっくりとユウカに近寄っていく。いや、にじり寄っていくという言い方が正しいだろうか。
「…な、なによ!」
「ふふふふ…」「ふふふふふふ…」
二人がニヤニヤしながら、そして白目を剥きながらユウカに近寄っていく。
「あ、あんた達、わかってるんでしょうね、こんな公衆の面前で破廉恥な事したら、あんた達もタダじゃ済まないんだからね!」
「え、タダじゃ済まないって、何が起きるのー(棒読み」と俺。
「まさか私とキミカっちがレズビアンのレッテルが貼られてしまうけどいいの?って事を言いたいのかな?」とナノカ。
「ちっ…」
俺とナノカが白目剥いてゾンビみたいに迫っていくからユウカ自身が見えてないんだと考えたのだろうか。ユウカは横方向にゆっくりと逃げていく。だが俺はそれを気配で追えるのだ。うふふ。
「ははははッ!どこへ逃げるというのかね?」
と俺は言い放ち、奴を白目の状態のまま追っていく。
「これでも喰らいなさい!」
ぐはッ!何か突然目に痛みが走った。どうやら凄い水圧で目を攻撃されたみたいだ。俺は目を見開いてユウカのほうを睨むと、あの野郎、水鉄砲を俺に向けて撃ってきやがった。しかも滅茶苦茶上手い。どこでそんな下らない事を特技になるまで練習してるんだ。
次の一撃は確実に俺の目にヒットした。
「あ〜!!あ〜ッ!!目がぁ〜!目がぁぁぁぁ!!」
凄い痛みで俺は目を開けてられなくなったぜクソがぁ!
「捕まえた!今よ!ムスカっち!」
「いやぁぁぁ!!!!」
この叫び声は…!ユウカがどうやら後ろから迫り来るナノカゾンビに捕まってしまったようだ。これこそまさにチャンスだ。観念しろ!!俺はビッチことユウカの声がする方向に向かって身体の方向を合わせると、一旦水中に潜って地面にちゃんと足をつけて力を入れ、思いっきりユウカに向かって飛びかかった。
顔に思いっきりぶにゅっとした柔らかい、温かい感触が伝わってくる。これは…おっぱい?俺は確実にユウカのおっぱいの谷間に自分の顔が埋没している事を確認すると、一気に上下左右に顔を振ってユウカのおっぱいの感触を味わう。
「ぶるんぶるんぶるんぶるん!!!」
「ぎゃあああああああ!!」
ようやく目が見えるようになると、俺はすぐさまちょっと勃起し始めてるのが水着の上からでも分かるユウカのおっぱいにキスしようと顔を近づける、ところをおでこに衝撃が…。奴め、ぎりぎりのところで俺を止めた。
「は、離れろぉぉぉ!!!」
まさにやり返そうとする絶好のタイミングだったに違いない。ユウカは俺に乳首を座れるのを覚悟で、俺の水着の肩紐に手を掛けた。一瞬で俺の水着が腰のあたりまでずり落ちた。
「ひゃ!!キミカっち!エロイ!」とナノカの声。
「いやーん!」
と俺はわざとらしくおっぱいを腕で隠した。
「おおぉぉおおおおぉっ!!!」
っていう男子達の歓声が響く中で。