6 気になる転校生 10

一通り昼食を食べ終えて、菜乃香がケーキが食べきれないとか言うので仕方なく、俺は甘いモノはそれほど好きってわけじゃないのだけれど、菜乃香が持ってきてケーキを食べてあげた。
「そういえばさ」
と、ビッチは菜乃香に何か聞きたい事があるようだ。
「さっき私と藤原さんを見て『幼なじみ』とか言ってたよね。なんとなくってなんなのよ。…なんでそう思ったの?」
あぁ、それは俺も気になった。
「そりゃ、その、ほら、藤原さんがね、ふふっ…。裕香を見る藤原さんの目がね、なんとなーく、懐かしい人でも見るような目をしてるっていうか…いやーん」
「え?え?なんで…」とビッチは困惑する。
それにしても鋭い。それでか…。っていうか何がそんなに恥ずかしいのだろうか。「なんでそこ恥ずかしがるの…」と俺はツッコミを入れてみた。
「え、だってほら…紀美香ちゃんがね、ふふっ…幼い頃から裕香の事が好きでそんな思いを重ねていたある日、たまたま転校した高校で同じクラスに幼なじみの裕香がいるのを見つけてしまう。でも裕香は紀美香ちゃんの事なんて覚えてない、」
「あー、この人の話は長くなるから本気に聞かないほうがいいわよ」とビッチが言う。そんな事構わずに話し続けてるんだけど、大丈夫なんかな放っておいても。
「裕香の面影に懐かしさを感じながら、それでも大人として成長した裕香の魅力にも気づきながら、叶わぬ恋だと諦めていたけど今ここで再び一緒になれたんだから、もう隙をみて押し倒しちゃいたいって考えて舌なめずりをしたりする肉食獣みたいな眼光を裕香に向けて、」
大丈夫っぽい。でもちょっと距離を置いておきたいな。俺はテーブルの椅子を一個開けて座り直す。
「そしてある日、体育の授業で転けて足を擦りむいちゃった裕香をおんぶして二人して保健室へ行くの。いつもはいる保険の先生が居なくて、じゃああたしが足の傷を消毒してあげるねって言って、」
「まだこの学校の事、知らないんでしょ?施設とかさ」とビッチ。「施設?」「なんていうか、例えば家庭科室の場所とかさ、困るでしょ、どこに何があるのかとかわからなかったら」「あ、うん…困る」
「そして紀美香の柔らかい舌がそっと傷口をぺろぺろと舐めるの。『え、ちょっ…そんな、違うよ、そういう消毒の仕方じゃ、あんっ』『だって、ほら、犬とかはこうやって消毒するんだよ、ぺろぺろ』『だめ、そんな、汚いっ』もう傷口からは血とかでなくなってそれでもまだペロペロペロ」
「私が案内してあげよっか?」「あ、うん。ありがとう」
「ペロペロ…ペロペロ…。もうこんなにふやけてるのにペロペロ。紀美香ちゃんの舌はいつのまにか傷口からゆっくりと動いて『ちょっと、待って…そこ傷口じゃない』『大丈夫だから、舐めて綺麗にしてあげるんだから』そっと紀美香の手は裕香のブルマに伸びていくの。『ダメ、…女の子同士でこんなこと』『嫌いなの?裕香は紀美香の事、嫌いなの?』震える手はブルマを脱がそうとする紀美香の手とそれを止めようとする裕香の手だった」
「放課後時間ある?」「うん。大丈夫」
「『女の子同士がダメだって、誰が決めたの?』紀美香は唇が触れるかもしれない3センチぐらいの距離で甘い吐息が顔に掛かるのをぜんぜんお構いなしに、『え、だって…そんなの』と裕香も言っている。でも言葉と身体はまったく別の反応を示していて、言葉で否定するのに反比例して次第に二人の唇の間の距離は2センチ、1センチと縮まっていき、」
「何か部活とか決めてるの?」「…とくには…部活って必須なの?」
「そして0.5センチぐらいのところで紀美香の舌がペロリと裕香の唇を舐める。電気が身体を走り抜けたかのように裕香は身体を強ばらせて禁断の果実の毒に自らの身体が冒されている快感を感じていた。そして紀美香もまた、どうなっても構わない、例え誰に否定されようとも、二人の愛を止めるものは悪でしかないんだと、」
「ん〜別に必須じゃないかな。でも藤原さん、スポーツ系は強そう」「スポーツ系って、ルールとか覚えられないからダメだよ。あとやる気も続かないしさ。前の学校じゃ帰宅部だったし」
「気がつけば二人はブラウスもスカートも脱ぎ捨ててベッドの中で絡まっていた。ちょっと肌寒い保健室の中も二人の体温があればそんなのどうって事ないんだ、人と人は重なりあって生きて行くんだって国語の先生が言ってた、なんてジョークかましながら、唇と唇、舌と舌、乳首と乳首を合わせたりして快楽を貪る、ああもし私が男の子なら紀美香の中を味わえたのにと、」
「まぁ、やってみなよ。放課後に部活も回ってみようよ。藤原さんを自分の部に引き入れたいって人居たよ沢山」「ん〜…スポーツはあんまり好きじゃないんだけど…まぁいっか」というわけで俺は放課後、ビッチと一緒に色々な施設、部活を回る事になった。そろそろ教室に戻るかなー。
「そっと紀美香の太ももを持ち上げて、裕香は自分に男のソレがあるのだとイメージして、その架空のイチモツをそっと紀美香の中に差し込む。濡れてる。濡れててすごく入りやすい。一気に奥まで入っていって処女膜も突き破って、そして紀美香と一つになりたいんだ、なりたいって思う事はいけない事なの?ああ、どうして神様は私を女としてここに産み落としてしまったの。気がつけば頬から一筋の涙がこぼれて紀美香の赤らんだ頬に伝わって、」