6 気になる転校生 4

「朝だぉ朝だぉ!朝ですぉぉ!」
ああ、朝なのか。朝だから朝なんですよって言わないくてもいいよ。時計みたら分かるよ。っていうかなんで起こしにくるんだよ。
「えぇ?何?なんだよ…」
俺は目を擦りながら布団から上半身だけ覗かせた。ちなみに俺は寝るときは素っ裸で寝てたんだけどそれはダメと言われて今は上はTシャツ、下はパンツを履いてる。それは俺が男だった時から変わっていない。とどのつまるところ、俺はブラって奴をするのが嫌なんだよ。
「今日から学校なんですぉ」
え、マジで?早くない?っていうか入学手続きとか試験とか面接は?とかいう俺の質問は俺の眠気には勝てなくて俺はもうなすがままに…って、デブ何やってんだよ。デブは俺のパンツに手を掛けて脱がそうとしてきやがる。
「何…なんだよもう。やめて」
「き、着替えるんですぉ。学生服に」
「学生服に着替えるのにどうしてパンツ脱がなきゃいけないんだよ」と俺は渋々身体をデブに任せた。デブは俺のパンツをするすると脱がすと何やら黒っぽいベルトみたいなのを。これはなんだろう?
「がーたーべるとぉぉ」
ドラえもんのマネとかうざいし。
その後デブが取り出したるは黒っぽいニーソックスみたいなもの。
「ささ、次はこのストッキングを履いて」
「あーもう…なんだよこれ」
SMか。SMなのか。いや、こういうのが本来のストッキングだって死んだばあちゃんが言ってたような言ってなかったような、まぁどっちでもいいや。そのガーターやらストッキングの上からパンツを履くらしい。ふむ。ようやく俺は目が覚めてきた。
「そして気がつけば制服を既に着ていた」
「うひひひッ」
「何これ。聖なんとかっていうからシスターみたいな格好で学校にいくのだと思ってたけど意外と普通なんだね」
「で、でも可愛いですぉ」
「う、うん、まぁ…」
ガーター必須な制服も凄いと思うけどな。ガーターにストッキング、ミニの赤のスカートにブラウス、赤のタイ。ブレサーは刺繍がしてある結構高そうなものだった。この刺繍には聖なんとか…なんでもいいや、とにかくその高校の紋章みたいなものがしてある。
「ではでは、学校に行きますかにぃ」
「おうおう」
朝食は程々にして俺とデブは初登校となる聖なんとか学園に向かった。