154 ハナガ…サイタ…ヨ… 5

夕方の図書室。
俺のクラスのキミカ・ファンクラブ団員達と、これから起きることに興味深々な隣のクラスの男子達が本棚の影に隠れていた。
メイリンだけは図書室の真ん中で待っている。
誰を待っているかって?
春日だ。
春日の野郎は勝手に俺のスクール水着を着ていた変態のキチガイ野郎でみんなでそれを問い詰めて懲らしめてやろう、って事になったのだ。
そうとは知らず、普段からスカした面して本を読んでいる本の虫な春日くんが図書室に登場する。なんでもこの図書室から帰りに本を借りて帰るのが日課だという。
俺達は待ち伏せていた。
図書室に入ってきた春日はメイリンがいるのに気づいてはいたのだが、ただただニヤニヤと笑いながら彼を見つめている彼女を気味悪がるだけでそそくさとその場を離れようとしていた。が、その時、である…。
「はぁ…はぁ…はぁ…キミカさん…はぁはぁ…」
そう、メイリンが手に持っているaiPadから、春日が女子更衣室でスクール水着を着ているシーンの映像が流れいてるのだ…これも仕組んだわけだけど。
顔を真っ青にして春日はメイリンに駆け寄ってきた。
「ど、ど、どこでそれを…!!!」
「クックック…」
にやけるメイリン
「ど、どこでそれを手に入れたんだよォォォ!!!」
メイリンの肩を掴んでガタガタ揺らしながら吠える春日。
メイリンの美乳がユッサユッサとブラウスから白い谷間を見せて揺れている。
「おい、クソムシ」
メイリンが言う。
「ふぅ…ぐッ」
今にも泣きそうに春日が俯いている。
その側でメイリンは春日の耳元に向かって、Sっ気の強い声で、
「私、キミカの友達…この事、キミカにいつでも報告できる」
春日の全身の毛という毛が逆立つのがわかった。
完全に『ビビっている』
もうビビッドレッドオペレーションってレベルにビビってる。
「ど、どうすれば、どうすれば、許して貰える…んですか…」
泣きながら言う春日。もうポロポロと頬を伝って涙が溢れている。
クラスの変態野郎が辛い思いをしているのは十分に楽しいのだろうか、ニヤケが止まらずに男子達はその光景を本棚の隙間から眺めていた。
「クソムシ、お前、今日から私の奴隷…クックック…」
「う…うぅ…」
「まずは…これを着て、キミカとデートする」
と言ったメイリンが手に持っていた物を見て、俺は目ン玉が飛び出るかと思ったぐらいに驚いたのだ。
あンのクソメイリン、俺のスクール水着を持ってやがる!!
マコトが俺の口を塞いで俺はンーンーンーンーと抗議をするも声にならず、そんな俺に向かってキミカファンクラブの団員は「姫、これは奴に『辱め』をする計画の一つなのです、これ以上ないほどの『辱め』を喰らえば反省するだろうと、そういう算段なのですよ!」などと言ってるけど、俺のスクール水着どうなちゃうんだよ!!
「え、ちょっ、そんなの無理だよ!!バレちゃうよ!」
春日は焦る。
「クックック…これでバレなかったら、私、キミカにはお前の事、バラさない」
ってバレてるよ!俺、思いっきり知ってるよ!!
「ふぅ…ぐぅ…うッ…うッ…わかりま…した」
俺が既に色々知っている事も知らず、春日はメイリンの要求を飲むようだ。
「フフフ、クソムシの為にセッティングはOK。もうキミカを待たせてる」
ってこれからデートするんかよ!!
「え、だって、これ、」
「脱げ」
「え?」
「脱げと言っている」
「ええ?え?!」
言うが早く、メイリンと本棚の隙間からひょっこり出てきた金髪ツインテールの美少女コーネリアの両名が春日の学生服を裂けんばかりに引っ張って脱がす。脱がしまくる。
もう男子全員、笑いをこらえるのに必死だ。
あっという間に全裸にされる春日。
それから、思いっきり俺のスクール水着が、うわぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ!!!
「裂けるゥ!!裂けるってば!(モゴモゴ)」
マコトにまた口を塞がれる俺。
身長140センチぐらいの俺のスクール水着を170センチぐらいの身長の男に無理に着せるもんだから、もうレスリングの選手が来てるユニフォームみたいにピンピンのパッツンパッツンに伸びまくって紐みたいになってる!!
股とか超ハイレグになって金玉のチンコも思い切りポロリしてる、っていうかもう金玉もチンコも隠すってレベルじゃなくて『縛る』ってレベルだ!!
大笑いするコーネリアにハァハァと興奮して顔を真赤にするメイリン
その上に男子学生服を着た文字通り変態春日くんが出来上がった。
おい…。
あれとデートしなきゃいけないのかよォ…。